おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



山下達郎サンデーソングブック 2020年11月1日「秋の山下達郎で棚からひとつかみ」書き起こし

オンエアされた曲に関する達郎氏のコメントを書き起こしています(一部要約あり)。インフォメーションやリスナーからのメッセージは割愛しています。リンクを張っている音源は、オンエアされた音源とは異なることが多々あります。

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1. RECIPE / 山下達郎 '19
2. ムーンライト / 山下達郎 "ポケット・ミュージック" '86 
3. JUNGLE SWING / 山下達郎 "14/10/10 名古屋ボトムライン"
4. POCKET MUSIC / 山下達郎 "14/10/10 名古屋ボトムライン"
5. REBORN / 山下達郎 "2019/08/10 中野サンプラザ"
6. RIDE ON TIME(ACAPPELLA CM 30sec) / 山下達郎 "CM全集 VOL.2" '80
7. 蒼氓 / 山下達郎 "僕の中の少年" '88 

 

番組の方は、11月に入りました。
先週、「山下達郎で棚からひとつかみ」
久しぶりに自分のプログラムでやりまして。
たいへん、たくさんお便りをいただきました。
今週も引き続き、今日は、秋なので『秋の山下達郎で棚からひとつかみ』とかですね、
なんでもいいんですけど(笑)
ほんとに、たくさん頂いて、誠にありがたいんですが。
だいたい1曲が2人くらいで、おひとりで1曲とかですね。
それが何百通も頂きますので、だいたい100曲近く(笑)
ここまでくるとですね、なんか、何かけても同じかなみたいな。
そういう感じになってしまいまして(笑)
でも、多数決も入れつつ、皆様のリクエストにお応えしつつ、お便りご紹介しつつ。
本日もはりきってまいりたいと思います。

ほんでもって、シングル「レシピ」
ちょうど去年の今頃はドラマがオンエアされておりました。
そろそろ発売日かな、という感じでございましたけれども、1年たちました。
今日は、たくさんリクエストいただきました。
私のお馴染み「レシピ」

RECIPE / 山下達郎



ムーンライト / 山下達郎

11月25日に「ポケット・ミュージック」と「僕の中の少年」をリマスター再発しますので、「ポケット・ミュージック」のリクエストもたくさん頂いております。
その中から今日は「ムーンライト」
M27というですね、これ、レコーディングの際にですね、コンピュータのマシンパワーが当時ほんとうに足りなくて。
こうした8ビートがですね、よれるんですよね。
で、ぜんぜんダメで(笑)
ひと月かかりまして。
結局新型のパソコンが出て、それを買ったら、パッと直ったという。
マシンパワー上がったら、直ったという、情けない世界なんですけど。
そういう思い出とともにあります。
詳しくはライナーノーツをご覧くださいませ。

ちなみに先月は満月を2回見ることができました。
昨日が2回目で、ブルームーンと呼ぶそうで、なので月にちなみまして「ムーンライト」


「JUNGLE SWING」にたくさんいただいてます。
今日は2014年10月10日、名古屋ボトムライン、ライヴハウスでやったやつです。
このときはメドレーで、この後、「POCKET MUSIC」に繋がるんです。
「POCKET MUSIC」にもたくさんいただいてますので、ついでなので続けてお聞きいただきます。
今回もP.A.OUTです。あしからず。
ただ、以前オンエアしたやつをけっこう使い回してますけど、オンエアが48kにアップしたので若干ダイナミック・レンジが上がって、音質向上になってます。

JUNGLE SWING / 山下達郎 "14/10/10 名古屋ボトムライン"
POCKET MUSIC / 山下達郎 "14/10/10 名古屋ボトムライン"

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「ポケット・ミュージック」にリクエストをくださった14歳のお嬢さんから
達郎さんの「オン・ザ・ストリート・コーナー」に胸をうたれ、自分でもひとりアカペラをやってみたいと切望していたところ、音声を重ねて録音できる高性能のICレコーダを自由に使用できるようになったので、胸をたかぶらせながら、私の大好きな達郎さんの「ホワイト・クリスマス」を譜面に書き起こしました。
でも自分の歌を身内に聴かれたくないし、気が散るので、家族が寝静まったあとに徹夜で歌を録音しました。
ここでひとつ、きわめて重大な問題が発生しました。
ズバリ、低い声が出ないのです。
アカペラにおいて、もっとも重要ともいうべきベースの音が全然でないのでした。
自分が女に生まれたことを激しく後悔しました。
きっと男だったら、楽勝で歌えていたでしょう。

あの、結論から申し上げますと、女性の音域ですと私の「ホワイト・クリスマス」は無理です。ベースが。
ですので、たとえば成長されて、声のレンジが広くなってもですね、女性の音域じゃないので、そこの部分は、男性にお願いするしかありません。
バリトンかベースの人で歌える人にお願いして、ベースのパートだけは、男性にやっていただくのがいいです。
逆に我々は男ですので、女性のレンジの方までは上がりませんのでですね、女性用のそうした曲で、挑戦されることをお勧めします。

達郎さんは、このようにご自身の出したい声が出ないことは、あるのでしょうか。
ある場合は、どうされているのでしょうか。

出ない声はあります(笑)
私、下から「E」から「E」まで、基本的に3オクターブのレンジで、その上は出ないので。
でも、テノールのほんとに高い人は、裏声でその上の「C」くらいまで出せる人もいますし。
ロバート・プラントとかヘビーメタルの人は、ほんとに高いですから。
そういう人には、まったくかないませんけど。
「どうするのですか」といいますと、あきらめます。
声は、下も上も出ないという限界がありますので、その中で、どう納めるかということ。
できないことがあるので、音楽というのは面白いんですね。
シンセサイザーみたいに、なんでもできるとですね、逆におもしろくないんです。
だから、体操とかですね、アスリートとかも、限界に挑戦するギリギリまでどう努力するかと、そこが面白いものなんです。
ロボットがダンスすれば、バク宙なんて何十回もできますけど、それじゃ、面白くないという(笑)
そういうことです。
がんばって精進してください(笑)

 

今日は「REBORN」にたくさんいただきました。
ちょうど季節ですかね。
この曲ももう出てから3年経ちます。2017年のシングルです。
それでは去年のライヴ。
8月10日の中野サンプラザ。

REBORN / 山下達郎 "2019/08/10 中野サンプラザ"

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来週なんですけどね(リスナーからのお便りで)
10月25日の放送で「ライド・オン・タイム」の歌いだしを表拍ととらえてしまうというお便りがあり、それに対して達郎さんが「私もあります」と答えられていたのを、とても面白く感じました。
達郎さんほどの方でも裏拍と表拍を錯覚することがあるなんて、音楽っておもしろいもんですね。
そこで思い出したのが「You Really Got Me」
キンクスはわかるようになったのですが、今でもヴァン・ヘイレンはよくわかりません。
それで、今後の番組企画として「裏拍と表拍を勘違いしてしまう曲特集」というのを思いつきました。
リスナーを混乱させる変態企画として、ぜひご検討いただけますと幸いです。
乗りました。来週は、それでいきましょう。
『アタマのわからない曲で棚からひとつかみ』
数、そろうかなぁ。やってみましょう。
まぁ、あれです。話のタネでございますね。
予想がつかないやつも持ってこようと思います。
こういうデータベースは得意なんですが、頭数がそろうかどうか(笑)やってみます。


「RIDE ON TIME」を40年前に出したときに、マクセルのカセットのCM曲でした。
10月からの秋のCMはアカペラで出しました。
こういうのにリクエストくださる物好きな方がいます。
オフィシャルでは出ていませんが、ファンクラブで発売している『CM全集』に、30秒ヴァージョンが入ってます。
15秒ヴァージョンはアルバム『RIDE ON TIME』に収録されています。

RIDE ON TIME(ACAPPELLA CM 30sec) / 山下達郎


今日いちばんリクエストいただきましたのは「蒼氓です」。
『僕の中の少年』に収められています。
ライヴ・ヴァージョンへのご所望も多いですがむちゃくちゃ長いので、今日は11月25日発売のリマスターの音で。

蒼氓 / 山下達郎


来週は『アタマの拍がわからない曲で棚からひとつかみ』、何が飛び出しますか。

<了>