おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



イギリスで2024年上半期に最も売れたシングル ベスト10

オフィシャル・チャート・カンパニーが2024年7月4日に発表。

オリジナルの記事はこちら


1. Stick Season – Noah Kahan


2. Lose Control – Teddy Swims


3. Beautiful Things – Benson Boone


4. Espresso – Sabrina Carpenter


5. Too Sweet – Hozier


6. Texas Hold'Em – Beyoncé


7. Prada – Cassö/Raye/D-Block Europe


8. Murder On The Dancefloor – Sophie Ellis-Bextor


9. Cruel Summer – Taylor Swift


10. Greedy – Tate McRae

 

 

ノア・カーンは、日本での人気・知名度はさほど高くはなく、上半期1位と言われてもピンとこない洋楽ファンは多いだろう。
というのも、彼はアメリカはバーモント州生まれのシンガーソングライターで、やっている音楽は、カントリー/フォーク。
このジャンルはそもそもあまり日本では人気がない。
もちろん米英での評価は高く、この「Stick Season」は、年初に何と7週間連続の1位を記録したのだが、何でイギリスでこれほど特大のヒットになったのか、いささか不思議ではある。
アメリカでもヒットはしたけれども、1位には全く手が届かず9位どまりだった。

 

8位の「Murder On The Dancefloor」には意表を突かれた。
この曲がリリースされたのは2001年で、20年以上も前のこと。
なぜ今年になってヒットしたのかというと、
『プロミシング・ヤング・ウーマン』でアカデミー賞脚本賞を受賞した、エメラルド・フェネ監督の長編第2弾『Saltburn』がAmazon Primeで配信され、その劇中でフィーチャーされたからだ。
2001年のリリース当時も全英2位を記録したヒット曲であり、改めてこの曲の魅力が再確認されたということだろう。
過去の曲が新たに公開された映画・ドラマを通じて再ヒットするのは、ケイト・ブッシュ「Running Up That Hill (A Deal with God)」などと同じパターンだが、これからも続きそうな気がする。


それ以外の曲は、まあそうだろうなという納得感のある顔ぶれだが、アメリカで大ヒットしたアリアナ・グランデの2曲「we can't be friends」「yes, and?」が入らなかったのは、やや意外だった。