トリオ3 / マーティ・ホロベック
日本で活躍中のベーシスト、マーティ・ホロベックと言えば、つい2ヶ月ほど前に『Trio II』を出したばかりだが、早くも『Trio III』が登場。
前作は、石若駿のドラム、井上銘のギターという、日本でいまいちばんイキがいいメンバーを揃えての快作だった。
その続編かと思いきや、全然違う。丸っ切り違う。
あまりに違うので、しばらくは唖然としてしまった。
トリオはトリオなのだが、参加しているのはマルチプレイヤーで作曲家の石橋英子とドラマーの山本達久。
二人ともかなり実験的なアプローチをする人で、この作品は、演奏というよりサウンドスケープのデザインというほうが近い。
独創性が高いといえば、その通りなのだが、前衛的で尖っており、いささかとっつきにくい音楽。
しかしこれもまた現代ジャズのひとつの形であることは確か。
<了>
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