もともとはクラシックからキャリアをスタートし、19歳からジャズを志し、峰厚介らさまざまなアーティストとの共演を重ねてきたピアニスト、清水絵理子。
ソロアーティストとしても『SORA』(2010年)以降、共作を含め3枚のアルバムを発表し、これが4枚目となる。
本作はピアノトリオ編成で、メンバーは、峰厚介カルテットでの同僚でもある、須川崇志(B)、竹村一哲(Ds)。
気心の知れた仲間であるが、御大・峰のいない編成での挑戦という意味も大きいだろう。
全曲が清水のオリジナルとのことで、その曲調の幅が、かなり弾けたものから内省的なものまで、幅が広い。
清水のピアノは陰影が深く能弁で、特に一気に加速していくときのダイナミズムには息を飲む。
ベース、ドラムも要所を締めながらも、時に奔放に跳ね回り、聞き手を飽きさせない。
清水のソロ名義ではあるが、このトリオだからこそ成し得た作品といえる。
1.Easy Evolution
2.Caveat
3.Invisible Arrow
4.Reminiscence
5.Unknown Blues
6.Pongee
7.Pearls before Swine
8.Aspire
<了>
このほかのジャズアルバム紹介記事はこちら