現代ジャズ屈指のサックスプレイヤーによる熱きミクスチャー
10代のころから注目され、デューク・エリントン楽団、アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズを経て、マイルス・デイヴィス・バンド最後のサックス奏者として活躍したケニー・ギャレット。
自身のプロジェクトでは、常に野心的でアグレッシブな作品を世に送り出しているが、本作も、ヒップホップあり、ゴスペルあり、アフロビートありと、これぞミクスチャーという仕上がり。
このジャケットデザインが示すように、演奏はパッショネイトで沸点が高く、描かれる世界観は多彩で、かつ奥が深い。
ケニーはサックスに加え、ヴォーカル、エレクトリック・ピアノでも辣腕を振るっている。
かねてから、クリス・デイヴ、シェドリック・ミッチェルら若手の有望なミュージシャンの登用に熱心だった彼だが、今回は、カマシ・ワシントンとの共演でも注目されるドラマーのロナルド・ブルーナーJrやピアニストのヴァーネル・ブラウンなど近年の彼の作品に欠かせない気鋭を重用。
一方で、ベテランドラマーのレニー・ホワイトが参加。
こうした世代を超えたメンバーのオーガナイザーとなれるのも、ケニー・ギャレットの実績があればこそだろう。
彼のキャリアを語る上で外せない一作になることは、間違いない。
PERSONNEL:
Kenny Garrett - alto sax, vocals
Vernell Brown, Jr - piano
Corcoran Holt - bass
Ronald Bruner - drums
Rudy Bird - percussion
Also featuring:
Lenny White - snare
Johnny Mercier - `piano, organ
Maurice Brown - trumpet
Pedrito Martinez - vocals, congas
Dreiser Durruthy - bata, vocals
Dwight Trible - vocals
Jean Baylor - vocals
Linny Smith - vocals
Chris Ashley Anthony - vocals
Sheherazade Holman - vocals
1 It's Time To Come Home 9:49
2 Hargrove 5:14
3 When The Days Were Different 8:08
4 For Art's Sake 8:05
5 What Was That? 8:32
6 Soldiers Of The Fields/Soldats Des Champs 10:55
7 Sounds From The Ancestors 7:10
8 It's Time To Come Home (Original) 9:47
<了>
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