ソル / ダグ・ビーバーズ
ニューヨークののジャズ/ラテン・シーンきっての実力派トロンボーン奏者、ダグ・ビーバーズ。
エディ・パルミエリの伝説的な楽団=ラ・ペルフェクタのトロンボーン奏者として注目を集め、現在では、アメリカ東海岸随一のラテンオーケストラであるスパニッシュ・ハーレム・オーケストラの中心人物として活躍中だ。
リーダーアルバムは、これで3作目(のはずである)。
太陽を意味する『SOL』というタイトルは、パンデミックの中、人々に明るい日差しを与えることを意図したという。
基本は陽気でノリのいいラテン・ジャズなのだが、けっこうソウル、R&Bテイストが滲んでいるのが、特徴と言える。
70年代ソウル的な印象を与える作品もあれば、今風のヒップホップ的な感覚の作品もある。
60年代には、ラテンとソウルやR&Bが融合したブーガルーという音楽が流行したこともあり、特別めずらしいとはいえないのかもしれないが、最近あまり耳にした記憶がないので新鮮。
演奏はもちろん素晴らしいが、ヴォーカルもかなりの聴き物だ。
1曲目、タイトルチューンの「Sol」を唄うのは、かのスパニッシュ・ハーレム・オーケストラの歌手でもあるジェレミー・ボッシュ。
かなりポップな曲で、ジャスティン・ティンバーレイクあたりが歌ってもおかしくなさそう。
そのほか複数のヴォーカリストが参加しているようだが、いずれもパワフルでフェロモン十分。
ライブハウスでビール飲みながら聴きたい。
<了>
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