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【JAZZ新譜】女性ピアニストによる女性ピアニストのカヴァー Force Of Nature / Deanna Witkowski (2022)

ォース・オブ・ネイチャー / ディアナ・ウィコウスキー

 

女性ジャズ・ピアニストの草分けとして登場し、1930年代から60年代にかけて活躍したメアリー・ルー・ウィリアムズ。

いまは女性だからどうこういう時代ではないのかもしれないが、同じく女性ジャズピアニストであるディアナ・ウィコウスキーが、メアリーに強い敬愛と尊敬の念を抱くのは、しごく当然のことのように思える。

数十年にわたってメアリーの研究を重ね、2021年には伝記「Mary Lou Williams; Music For The Soul」を上梓したというのだから、その思いの深さがわかる。

そしてメアリーの作品を、自ら解釈して演奏したのが、このアルバムだ。

ここでも女性らしく、と言ってはいけないのかもしれないが、演奏は非常にエレガントで繊細で品がある。

一方で、ドラム、ベースとも一体となった、スイング感も十分で、聞いていてたいへん心地よい。

ピアノトリオでの演奏が中心だがが、4曲でトランペットにクレイ・ジェンキンスが参加していて、芯のある力強い音、流麗なフレーズが俊逸。

今日的な音ではないけれど、アメリカのジャズ史の正道を感じさせてくれる作品だ。

 


<了>

 

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