オラシオン / オバタラ・セグンド
オバタラは、トロンボーン奏者、中路英明を中心とする6人組のグループだ。
中路は、高橋達也と東京ユニオン、オルケスタ・デ・ラ・ルスを経て、現在は熱帯JAZZ楽団など複数のユニットで活躍中。
そのキャリアを見ればわかる通り、ラテンジャズにおいて日本屈指のボントロ奏者である。
そんな彼が自ら結成したのが、97年に誕生したオバタラであり、その後変遷を重ねるなかで、第2期を意味するオバタラ・セグンド(OBATALA SEGUNDO)と名前を改めて活動。
その新作『オラシオン(ORACIÒN)』は8年ぶりのアルバムで、これがセカンドである。
日本初のクラウドファンディングレーベル、TWIN MUSICで、ファンに支えられつつ制作されたらしい。
もとより私はラテン系ジャズが大好物で、デ・ラ・ルス、熱帯JAZZ楽団、松岡直也などを聞きまくってきた人である。
このアルバムも、期待に違わぬ出来栄え。
躍動感のあるリズムの上を、艶やかで華やかなソロが舞い踊る。
特に大儀見元のパーカッションは、キッレキレで、かつ表情豊かで、アンサンブルにワンランク上の成熟を与えているように感じる。
ラテン系といっても、ガチャガチャしたお祭りノリ一辺倒ではなく、特に各人のソロには哀愁と洗練を感じさせるフレーズも多い。
大半がオリジナル曲だが、親しみやすい美メロのテーマが耳を引き、多くの人に好まれる要素が満載だ。
私は、完全にヘビロテ状態です。
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