サンタナのセカンドギタリストに抜擢されて、17歳という若さでプロデビューを果たしたニール・ショーン。
1975年に結成したジャーニーは、80年代に大成功をおさめ、ニール・ショーンもその人気と地位を不動のものにする。
日本にもファンは多く、ジャーニーの来日公演は10回以上にもなる。
彼らより来日回数の多い洋楽ロックのビッグネームは、エリック・クラプトンくらいではないだろうか。
2020年、バンドのマネージメント会社の運営を巡るトラブルによりメンバー間で対立が生じ、ロス・ヴァロリー(ベース)スティーヴ・スミス(ドラム)は、バンドから永久追放される。
代わってドラマーとなったのは、なんとナラダ・マイケル・ウォルデン。
凄腕のドラマーにして、アレサ・フランクリンやホイットニー・ヒューストンの作品を手掛けた名プロデューサーでもある彼のメンバー入りに、多くのファンが驚いた。
ぶっっちゃけ、大物すぎるからだ。
ニール・ショーンの新作ソロアルバム『Universe』は、そのナラダ・マイケル・ウォルデンがプロデューサーを努めている。
もちろん全編ギターインストで、彼自身が「ヒーリングミュージック」と表しているとおり、全体にバラードが主体で、癒やされる曲、泣かせる曲が目白押しだ。
カバーも多く、スティーヴィー・ワンダー作でアート・ガーファンクルの歌唱でも知られる「I Believe」、ビートルズの「Hey Jude」など、コテコテともいうべき選曲。
耳馴染みのある曲だけに、一歩間違えると、ショッピングセンターのBGMみたいになりかねないが、そこは流石にニール・ショーン。
ここぞという聞かせどころでの、艶のある伸びやかな音色、メロディアスなフレージングは、見事というほかない。
なかでも印象的だったのは、プリンスの「Purple Rain」だ。
以前にも公開されていたのだが、改めて聞くと、この曲の素晴らしさとともに、歌メロよりも有名なあのギターソロに感じ入ってしまう。
繰り返し何度も聞きたくなる、8分41秒の名演だ。
Neal Schon | Honoring and Remembering PRINCE ön his Birthday. See article below by Rick Barron
01. Something In The Heart
02. The Eye Of God
03. The Universe
04. Caruso
05. Voodoo Child
06. Third Stone From The Sun
07. Purple Rain
08. She's For Real
09. What Has Become
10. Lights
11. Silent Voyage
12. Chrome Shuffle
13. Be Happy
14. I Believe
15. Hey Jude
<了>