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【JAZZ新譜】80年代の爽快なフュージョンをアップデイトしたかのような良作 Little Driving Music / Brian Bromberg (2021)

リトル・ドライビング・ミュージック/ ブライアン・ブロンバーグ

 

Brian Bromberg (ブライアン・ブロンバーグ)は、1960年、米国アリゾナ生まれのジャズ・ベーシスト。

ジャズ・ドラマーの父を持ち、19歳でジャズ・レジェンドのスタン・ゲッツに起用されるという早熟ぶりをみせる。

以降、アニタ・オデイ、リー・リトナーなどトップアーティストのサポートを務める一方、89年に初のリーダー作『A New Day』をリリース。

エレクトリック・ベースとアップライト・ベースの両方を弾きこなし、トリオ編成のストレート・アヘッドなジャズから、リリカルなスムーズジャズまで、演奏の幅は広い。

すでに20枚以上のアルバムをリリースしており、その中には、ジャコ・パストリアスの作品に挑んだ『Portrait Of Jaco』(2002)、ジミ・ヘンドリックスに挑んだ『Plays Jimi Hendrix』(2010)など企画性に富むものも多い。

そんな彼の2021年リリースの最新作が『Little Driving Music』

 

まさにタイトル通り、ジャケ写通りの、爽快で明るく心地よいスムーズジャズ。

全体にホーン隊がフューチャーされていて、ややファンクぽい仕上がり。

特に1曲目の「Froggy's」は、もろにタワー・オブ・パワーで、おそらくは昨年他界したフランシス・"ロッコ"・プレスティアに捧げたものだろう。

80年代のカトリーナ・アンド・ザ・ウェイブスのヒット曲「Walking on Sunshine」が収録されてせいもあってか、アルバムのそこかしこに80年代のフレーヴァーが漂う。

残暑を吹き飛ばすには格好の1枚。

 

 

 

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