おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



Danny Kortchmar and Immediate Family「LIVE IN JAPAN」

このライブ盤、よくリリースされたものだと嬉しい限りである。

アメリカ西海岸のロックやシンガーソングライターを愛好してき人で、ダニー・コーチマー(Danny Kortchmar)の名を知らない人はいないだろう。
ジェームス・テイラージャクソン・ブラウンらの活動を長く支え続けてきた職人肌のギタリストである。
自身のソロ作品はわずかしかないが、2018年5月なんと37年ぶりの新作「ハニー・ドント・リーヴ・LA」をダニー・コーチマー・アンド・イミディエイト・ファミリー名義でリリースした。

ハニー・ドント・リーヴ・LA

ハニー・ドント・リーヴ・LA

  • アーティスト: ダニー・コーチマー・アンド・イミディエイト・ファミリー
  • 出版社/メーカー: ヴィヴィド・サウンド
  • 発売日: 2018/05/16
  • メディア: CD

 これが実に痛快で聴き応えのあるアメリカン・ロックで、メンバーがRuss Kunkel(Ds)、Leland Sklar (B)、Waddy Wactel(G)、Steve Postell(G)、Jim Cox(Key)となれば、それも大いにうなずけるというもの。彼らの名前をリンダ・ロンシュタットの曲とともに思い出す人も多いはずだ。

で、このダニー・コーチマー・アンド・イミディエイト・ファミリーが2018年6月に来日。東京と大阪でライブを行った。
そのうち18日のBillboard Live Tokyoでのステージを作品化したのが、このライブ盤なのだ。

ライヴ・イン・ジャパン

ライヴ・イン・ジャパン

  • アーティスト: ダニー・コーチマー・アンド・イミディエイト・ファミリー
  • 出版社/メーカー: ヴィヴィド・サウンド
  • 発売日: 2018/12/12
  • メディア: CD

とにかくうまい。各人のテクニックが素晴らしいのはもちろん、そのアンサンブル、駆け引きが絶妙なのだ。今回キーボードはおらず、ギターが3人。へたをすると音がダンゴになってしまいかねないが、そこはみな心得たもので、お互いに前に出ては引いてのコンビネーションが見事。録音も良く、細かいカッティングの音も聞き取れる。
ラスト前の「All she wants to do is dance」は、ダニーがイーグルスドン・ヘンリーに提供し、全米ベスト10入りした曲のセルフカバーと知れば、食指が動く人も多いだろう。(ちなみにシンセがガンガン鳴ってるオリジナルとは全然アレンジが違う)

クラシックなアメリカンロックが好きな人には、ぜひ!

 

この動画は2018年6月 グラミー・ミュージアムでのステージ。メンバーは来日公演と同じ。演奏は58分あたりから。

www.youtube.com

 

追記)
なんと2019年5月に再来日が決定したとのこと。