おとのほそみち

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【JAZZ新譜】カナダを代表するサックス奏者がストリングスと共演 What Is There To Say? / CORY WEEDS With Strings (2021)

ホワット・イズ・ゼア・トゥ・セイ / コリー・ウィーズ ウィズ ストリングス

 

カナダを代表するサックス奏者で、CELLARレーベルのオーナーでもあるコリー・ウィーズの18作目のリーダーアルバムは、ストリングスとの共演。

かつてのCharlie Parke(チャーリー・パーカー)やBobby Hackett(ボビー・ハケット)らのそれを思わせる企画と演奏内容だ。

アレンジはピアノも弾いているPhil Dwyer(フィル・ドワイヤー)。

主役はコリー・ウィーズなのだから、彼のサックスが唄いまくるのは当然として、ヴィンテージで豪華な印象のストリングスも素晴らしい。

 

コリー・ウィーズのオリジナルも数曲あるが、カヴァーとして採り上げられている曲は、わりと古く、ぶっちゃけあまり有名でない曲が目立つ。

冒頭の「At Dawning」は、1906年作という古い曲。

Duke Pearson(デューク・ピアソン)の「The Phantom」、Ramsay Lewis(ラムゼイ・ルイス)の演奏で知られる「The In Crowd」(作曲はBilly Page)は60年代の作品。

最後を飾る「There's A Boat (Dat's) Leavin' Soon For New York」は、George Gershwin(ジョージ・ガーシュイン)がオペラ「ポーギーとベス」のために書いた曲で、50年代末の作品。

かつての名曲を今に蘇らせることも、このアルバムの意図に違いない。

 

 

<了>

 

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