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【JAZZ新譜】NYの人気ジャズピアニストの軽快な演奏が冴える Change Is Gonna Come / BILL O'CONNELL (2022)

チェンジ・イズ・ゴナ・カム / ビル・オコンネル

A Change Is Gonna Come

A Change Is Gonna Come

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ビル・オコンネルは、1953年ニューヨーク生まれのジャズピアニスト。

チェット・ベイカーやソニー・ロリンズ、デイヴ・ヴァレンティンらとの共演で知られる。

78年に初リーダー・アルバム『Searching』を発表するが、その後、約15年のブランクを経て、93年にセカンドアルバムをリリース。
これまで10枚以上のリーダーアルバムがある。

基本的にはハードバップの人だが、70年代後半にキューバの伝説的バンドリーダー、モンゴ・サンタマリアに師事しており、ラテンジャズの解釈、演奏にも長けている。

今回のアルバムには「Covid Blues」という曲があり、またアルバムタイトルからしても、近年米国が直面した政治、人種、パンデミックの問題に向き合った作品であることは明らか。

しかし、演奏はというと、ブルース、サンバ、カリプソなど、明るく躍動感のあるものが多い。

こんな時代だからこそポジティブな音楽を、という意思の現れなのだろう。

サックスのCraig Handy、べースのLincoln Goinesも腕利きだが、Steve Jordanのドラムはとりわけ聞きものだ。

 


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<了>