おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



【JAZZ新譜】ソウルフルでコク深いピアノトリオ Lorrain's Lullabye / Anthony Wonsey Trio (2021)

ロレインズ・ララバイ / アンソニー・ウォンジー

 

シカゴ出身のピアニスト、アンソニー・ウォンジーのピアノトリオでの新作。

名門バークリー音楽院出身で、ケニー・ギャレットなどとのツアーに参加したあと、かのエルビン・ジョーンズに勧誘され彼のグループに参加して名を上げた。

共演、客演はたいへん多いのだが、自身のリーダーアルバムとなると、これが3枚目なのかな?

オフィシャルサイトにディスコグラフィーがないので、よくわからない...

 

演奏は正統派と言っていい。

ケレン味のない素直な音色で、タッチは力強く、フレージングは流麗かつソウルフル。

基本は4ビートだが、ときにアフロぽかったり、16で刻んでくる曲もあるので、単調な印象はない。

ナット・キング・コールの歌唱で知られる「Sweet Lorraine」などのスタンダードとオリジナルをバランスよく配して、全10曲。

ピアノ・ソロからスタートし、次にベースとのデュオ。続いて管が加わってくる展開もいい。

次作にも期待したくなる良作だ。

 

 

<了>

 

このほかのジャズアルバム紹介記事はこちら