ユア・ムーヴ / リード・ホイソン・プロジェクト
ドラマーのリーダーアルバムだが主役はオールドスクールなサックス
知らない人がこのジャケットを見たら、リード・ホイソンをサックスプレイヤーだと思うかもしれないが、彼はピッツバーグを中心に活動してきた、ベテランドラマー。
このアルバムのクレジットは「Reid Hoyson Project feat. Keith Bishop」で、
キース・ビショップというサックスプレイヤーが、大きくフューチャーされている。
なので、こんなジャケット写真になっているのだろうけど、紛らわしなあ。
このプロジェクトは2つのグループで編成されている。
キース・ビショップは、カルテットではテナーを、オクテットではアルトを吹いていて、どちらも音に芯があってしなやか。
グルーヴ感に溢れたよく唄うフレーズを随所に聞かせている。
フューチャリングというか、これはもう完全に主役であって、彼の演奏なくしてこのアルバムは成り立たないだろう。
採り上げているのは、ベニー・カーターの「When Lights Are Low」、ソニー・スティットの「Eternal Triangle」、ジャコ・パストリアスの「Three Views of a Secret」などで、演奏のスタイルは基本的にオールドスクール。
私もそうだが、フランク・モーガン、リッチー・コールあたりを連想するジャズファンは多いのではないか。
よく唄う正統派のサックスを聞くには、好適なアルバムだ。
アメリカのジャズチャートでも、けっこう上位に上がって、やはりこういうのが好きな人は、いつの時代にも多いのだなあと実感する。
<了>
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