ミッドナイト・シェルター / サシャル・ヴァサンダーニ & ロメイン・コリン
歌とピアノで紡がれた安息の曲たち
サシャル・ヴァサンダーニは1978年シカゴ生まれのヴォーカリスト/作曲家。
ロメイン・コリンは1979年、フランス生まれのジャズピアニスト/作曲家。バークリー音楽大学への入学を機にアメリカに移住している。
現在はともにニューヨークで活躍する二人が、コロナ禍の中で作り上げた作品。
真夜中のシェルター、とは何とも、曰くありげでそそられるタイトルだ。
サシャルの歌声は決して技巧的ではなく、むしろ朴訥としているが、声の響きは深く暖かく、じわりと心に沁みてくる。
ローマンのピアノはロマンティックで陰影が深く、情感にあふれる。
なるほどshelterとは、安息の場所なのかと思わせる、穏やかで人間味あふれる曲の数々。
オリジナルもいいが、カヴァーの選曲がまたいい。
ボブ・ディラン、ビートルズ、ハリー・スタイルズ、ルイス・キャパルディなどなど、結構有名な曲が多いので、耳馴染みがよく、親近感も湧く。
微かな吐息のような声や、ピアノの微かな余韻までを取り込んだ録音もいい。
1.Summer No School
2.Before You Go
3.Adore You
4.River Man
5.Great Ocean Road
6.Throw It Away
7.Don't Think Twice, It's All Right
8.Love Away
9.Blackbird
10.Dance Cadaverous
11.One Last Try
<了>
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