おとのほそみち

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【JAZZ新譜】なんとアルバム3作同時リリースの快挙 28 NY Blue、29 NY Red、30 Tokyo Yellow / 神保彰 (2021)

 

30 Tokyo Yellow

30 Tokyo Yellow

  • アーティスト:神保彰
  • キングレコード
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それにしても、アルバム3作を同時にリリースとは、英断というべきか、快挙というべきか、それとも暴挙というべきか。

ファンのお財布にも予算というものがあるのだから「うーん、2枚しか買えないなぁ」てなケースがあって当然。

つまり自分の作品同士が食い合ってしまう。

そこを、それぞれコンセプトと演奏形態が異なる3作とすることで、あえて押し切ってしまう才覚と自信がすごい。

まあ、3作同時だから驚くわけで、3枚組と考えれば、そうでもないわけではあるが。


「28 NY Blue」は、鬼才というより変態に近いギタリストのギタリスト、オズ・ノイと、ベースのエドモンド・ギルモアを迎えたギタートリオアルバムで、ファンキーでブルージーな楽曲が満載。

「29 NY Red」は、ラテン。
ベネズエラ出身のピアニスト シルバーノ・モナステリオスと、プエルトリコ出身のベーシスト リッキー・ロドリゲスという一線級を迎えてのピアノトリオ&デュオアルバム。

これら2作、リモートで作られたそうなのだが、そうとは思えない緻密で熱いアンサンブルに驚く。

「30 Tokyo Yellow」は、本人によるドラムとプログラミングのみ、つまりワンオペ作品。ジャンルレスな楽曲が並ぶ。

もちろん、それぞれに魅力的なのだが、個人的に気に入ったのはラテンの「29 NY Red」。

もともと神保彰のドラムは、俺が俺がとグイグイ前に出るタイプではなく、端正で凛々しいところが持ち味だ思うのだが、ここではラテン系の二人に煽られるように、叩きまくっていて痛快なのだ。

 


<了>