日本のジャズピアノのレジェンド、山下洋輔が放つソロピアノ作品集。
ソロ作品としては、「レゾナント・メモリーズ」(2000年)、「スパークリング・メモリーズ」(2012年)に続く3作目になる。
書き下し2曲を含む新旧のオリジナル曲を中心にスタンダードも3曲収録。
つまりは60年に及ぶ演奏活動を振り返る内容だ。
コロナ禍の自粛期間中に、スタジオにこもって制作したという。
ピアノは名機ベーゼンドルファーModel 290 インペリアル。
素晴らしいピアノだが、弾きこなすのも、録音するのも、なかなか難しいらしい。
残念ながらウチのオーディオでは判断がつかなかったのだが、オーディオマニアの知人に言わせると、この作品、相当音がいいらしい。
それは特に低音部のうねるような響きにあるそうで、レベルの高いピュアオーディオでないと再現が難しいそうだ。
山下洋輔というとアバンギャルドな轟音を連想しがちだが、テーマやソロを奏でる一つ一つの音の粒立ちが、とても美しい。
今回の作品ももちろん同様で、これは、ウチのオーディオでも十分味わえた。
それにしても「ミナのセカンドテーマ」は永遠の名曲だと、改めてしみじみ。
01. 1. Communication
02. Thought of Beatrice (Corsican Folksong, Arr. by Y. Yamashita)
03. Mina‘s 2nd Theme
04. In a Sentimental Mood (D. Ellington)
05. 竹雀(Take-Suzume)
06. Where are You Now?〈新曲〉
07. ピロリー(Piro-Lee)〈新曲〉
08. Tea for Two (V. Youmans, Arr. by Y. Yamashita)
09. Jugemu
10. Chiasma
11. On the Sunny Side of the Street (J. McHugh)
<了>