おとのほそみち

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山下達郎サンデーソングブック2023年1月8日「新春放談(ゲスト:宮治淳一)Part.2」

番組中の曲の解説部分を要約して記しています。ネット上の音源を張っていますが、オンエアされたものとは異なる場合があります。

1. SOMETHIN' FRESH / DECEMBER'S CHILDREN '66
2. GIVING UP ON LOVE / AKI ALEONG '63
3. BETTER / RUBY WINTERS '67
4. SUSHI / OHTA-SAN '64
5. SHANGRI-LA / THE PARAKEETS '61
6. PASSION FLOWER / THE FRATERNITY BROTHERS '57
7. JUST LET ME CRY / MINA '63
8. SOMEONE CARES FOR ME / THE McKINLEYS '64


達郎氏選。ソフト・ロック系でジェリー・リオペル。フィル・スペクターに認められ、彼の元で働いていた人。
パレードというグループを組む前に、このディセンバーズ・チルドレンというグルーブを組んでいた。
ジェリー・リオペルのファースト・レコーディングと思われる。彼の作曲で1966年の「SOMETHIN' FRESH」。
SOMETHIN' FRESH / DECEMBER'S CHILDREN 


宮治氏選。アキ・アレオンはおそらくアジア系の人。1934年生まれでトリニダード・トバコ出身。
15歳のときにニューヨークに出てきて、子役をやっていたりして、フランク・シナトラに認められた。
シナトラがリプリーズ(レーベル)をはじめるときに誘われて、リプリーズから何枚か出したがヒットしなかった。
ジェリー・バトラーで知られる「GIVING UP ON LOVE」を最初に録音したと思われるのが、このアキ・アレオン。
ジェリー・バトラーのヴァージョンとほぼ同じオケ。
GIVING UP ON LOVE / AKI ALEONG


達郎氏選。ルビー・ウィンターズはR&B系の女性シンガー。2022年いちばんハマったのがこの人。
「BETTER」は南部の録音と思われる。アレンジとプロデュースのルネ・ホールは、サム・クックの作品を手掛けていた人。
BETTER / RUBY WINTERS 


宮治氏選。オータ・サンはハワイの日系二世・三世という感じでハーブ・オオタという名前だが、芸名がオータ・サン。
1934年生まれでご存命らしい。朝鮮戦争のときに通訳として日本に来ているそうだ。
プログレッシブなウクレレ奏者として有名になり1963年に「SUSHI」というレコードを出している。
曲は灰田勝彦の「鈴懸の径」。ちょっとジャジーな肝心のインスト。
SUSHI / OHTA-SAN 


達郎氏選。ニューヨークのホワイト・ドゥー・ワップで、パラキーツの「SHANGRI-LA」。
Doo Wap Nuggetsの続編はvol.4,5,6と3枚まとめて出す予定で、4と5はできていて鈴木啓志さんに解説を書いてもらってる。
しかし6を編纂する時間がない。
SHANGRI-LA / THE PARAKEETS 


宮治氏選。フラタニティ・ブラザーズの「PASSION FLOWER」はもともとは「エリーゼのために」で1958年にリリースしたが何も起こらず。
この曲をイタリアのミーナが英語でカヴァーしたのがヨーロッパ中でヒットした。
それをフランス語でカヴァーしたカテリーナ・ヴァレンテのヴァージョンをザ・ピーナッツが「情熱の花」としてカヴァーした。
PASSION FLOWER / THE FRATERNITY BROTHERS 


宮治氏選。ミーナの「恋の手ほどき」。
レスリー・ゴアと同じ邦題だったので調べてみたら「JUST LET ME CRY」はミーナがオリジナルだった。
イタリアでは1963年に発売されたが、もともとは1962年にアメリカで作られたようだ。
JUST LET ME CRY / MINA 


スコットランドの姉妹、マッキーレーズ。カーター&ルイスが書いている良い曲。
1964年のガールズグループもの。ひな祭りを先取りしたかのような。
SOMEONE CARES FOR ME / THE McKINLEYS 

 

<了>