おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



山下達郎サンデーソングブック 2021年5月16日『棚からひとつかみ』

達郎氏による曲の解説部分を要約して記載しています(青字部分は書き起こし)。ネットに楽曲データがあるものは張り付けていますが、オンエアされた音源とは異なる場合が多々あります。

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1. スプリンクラー (LIVE) / 山下達郎 "13/12/06 長岡市立劇場"
2. I'M A MAN / SPENCER DAVIS GROUP '67
3. HEAVEN MUST BE MISSING AN ANGEL / TAVARES '76
4. SAY YOU WILL / THE ISLEY BROTHERS "GO ALL THE WAY" '80
5. I COULD HAVE LOVE YOU / THE MOMENTS '78
6. SO IN LOVE / CAETANO VELOSO "A FOREIGN SOUND" '04
7. バラ色の人生~LA VIE EN ROSE / 山下達郎 "レイ・オブ・ホープ" '11


こういうご時世でございますので、音楽番組なんですけど選曲が非常に難しいんですね。
わりと沈んだ空気、とげとげしい空気、そういうものが、ありますので。
パーッと明るい曲。あとは少し落ち着きのある曲。
みんなの心が癒されるような、そうしたまったりした曲。
そういうようなものをですね、いろいろと適度に配置しなきゃなんないので。
選曲にかなり苦労します(笑)

今日は予報によりますと、梅雨入りがいつもより早いんじゃないかと聞いております。
今日も全国的に雨がちな天気でございますので、じゃぁ雨の曲を一曲。
思いつきです。
「スプリンクラー」
1983年の私のシングルでございます。
久しくライブでやっておりませんでしたけれども。
新しいメンバーになりまして、ライブ再開して以後、何度かご披露しております。
去年のちょうど今頃、毎週、自分のライブとか、お家カラオケとか、お家アカペラとかやってた時にお聴きを頂きましたバージョンです。
2013年12月6日、新潟の長岡市立劇場でのPAアウト。

スプリンクラー (LIVE) / 山下達郎

 

 

スペンサー・デイヴィス・グループの1967年、全英9位、全米10位の代表作「I'M A MAN」。
先週のザ・フー「MY GENERATION」が評判良かったので、今日もUKロックでスタート。

I'M A MAN / SPENCER DAVIS GROUP



引き続いて景気のいいやつ。R&Bのタバレス。
1976年、全米ソウル・チャート3位、全米10位のミリオンセラー「HEAVEN MUST BE MISSING AN ANGEL」。
タバレスはマサチューセッツ出身、5人組の兄弟グループ。
当時はディスコというと、ソウル・ファンから「ディスコなんて」と言われたが、ディスコがいちばんダンス・ミュージックとしてはビートが安定しているので飽きが来ない。

HEAVEN MUST BE MISSING AN ANGEL / TAVARES



先週アイズリー・ブラザーズをかけたら30代のリスナーから評判がよかったので今週も。
先週の1980年のアルバム『GO ALL THE WAY』のタイトル・ソング「GO ALL THE WAY」の次に収録されている「SAY YOU WILL」。
この曲のほうがアメリカのエアプレイではたくさんかかった。
アーニー・アイズレーのギター・プレイが素晴らしい。

SAY YOU WILL / THE ISLEY BROTHERS 



賑やかな3連発の後はスィート・ソウル。私の好きなモーメンツ。
1978年、全米20位の名作「I COULD HAVE LOVE YOU」。
モーメンツ名義では、これが最後のチャートインしたシングル。
ベッド・ミドラー、ブルース・ロバーツ、キャロル・ベイヤー・セイガーという錚々たるラインナップ。

I COULD HAVE LOVE YOU / THE MOMENTS



ブラジル音楽の大御所のカエターノ・ヴェローゾが2004年に出したアルバム『A FOREIGN SOUND』
アメリカン・スタンダードからボブ・ディランまで、アメリカのナンバーを収録している。
このアルバムが好きで聴いていたが、この中から一曲コール・ポーターの「SO IN LOVE」がなぜかデータになっていた。多分、自分がかけたいと思って作ったと思われる。
この曲がすごくいいので珍しく、ブラジル音楽を。
日曜洋画劇場のテーマはモートン・グールドがやっているが、それの曲。

SO IN LOVE / CAETANO VELOSO



トランぺッターの数原晋さんが、先日お亡くなりになりました。
数原さんは、ほんとにアルバム「SPACY」のころから、ブラスセクションはすべて数原さんのお世話になってやってまいりました。
ビッグバンドのトップトランぺッターで活躍して、スタジオミュージシャンのトップをずっと君臨していらっしゃいましたけれど。
そうしたセクションのブラスでご紹介するのも、いいんですけど。
数原さんは、すごく口笛が趣味でですね、口笛のものすごくうまい方で。
いつか、どっかでお願いしようと思ってたんですけど、2008年の私のアカペラ「ラヴィアンローズ バラ色の人生」、
これの間奏でですね、待望の数原さんの口笛を入れることができまして。
なかなか、数原さんの口笛で残っている、そうした正式なレコードは少ないので。
今日は、追悼の意味を込めて、このラヴィアンローズ」をおかけしたいと思います。
たくさん、たくさんリクエストを頂いておりまして。
数原さんって、すごく名前が通ってる方なんですね、ということを再確認いたしました。

バラ色の人生~LA VIE EN ROSE / 山下達郎

 

<了>