おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



Mr.Childrenの桜井和寿が自分にとって重要だと考えるビートルズの曲「エリナー・リグビー」


2023年11月26日NHK-FMラジオ「ディスカバー・ビートルズⅡ」にてコメント。

以下はその書き起こし。

 

僕は、さぞかしビートルズが好きなんじゃないかと思われがちですが、ちゃんとビートルズを聞いたことがないという、逆に珍しいミュージシャンなのではないかと思います。

そのなかで大好きな曲がありまして、それは「エリナー・リグビー」という曲です。

弦楽八重奏の演奏の曲なんですが、何が衝撃だったかというと、4ピースのバンドであるにも関わらず、バンドの音が一切ないというアレンジ。

当時これを聞いたのは僕がアマチュアのときだったのですけど、うちのバンドのドラマー鈴木英哉くん、JEN(ジェン)のおすすめで聞いたのですが、ビートルズのバンドの音が入っていないことが、ものすごく衝撃でした。

同時に、こうやって音楽って自由なんだと思いましたし、しかもすすめてくれたのが、うちのバンドのドラマーだという。

バンドのメンバーにもかかわらず、自分がドラムを叩かないということも、ある種、想定にして僕におすすめしてくれるように思えて。

だから僕らMr.Childrenの音楽の中に、バンドのメンバーが楽器を叩いてなかったり弾いていない曲があるのも、ある意味ビートルズというものが先にお手本を見せてくらたからではないかと思います。

すごく衝撃でしたし、価値観を変えてくれた曲でもあります。

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「エリナー・リグビー」は、1966年8月に「イエロー・サブマリン」との両A面シングルとしてリリースされ、同時発売された7作目のアルバム『リボルバー』にも収録された。

なお、貼り付けているYouTubeの音源は2022リミックスバージョン。