おとのほそみち

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山下達郎サンデーソングブック2023年2月26日『ひなまつり(前倒し)女性シンガー特集』

番組中の曲の解説部分を要約して記しています(青字部分は書き起こし)貼り付けている音源は、オンエアされたものとは違うことが多々あります。

 

1. 幸せのものさし / 竹内まりや '08
2. COLD,COLD WINTER / THE PIXIES THREE '64
3. ONCE MORE WITH FEELING / ALISON WONDER '70
4. WHEN I'M GONE / BRENDA HOLLOWAY '65
5. I DON'T WANT TO CRY / RUBY WINTERS '69
6. SWEET LOVE / ANITA BAKER '86
7. CRYIN' ON MY PILLOW / DOROTHY BERRY '63
8. LOOK THE OTHER WAY / LESLEY GORE '68
9. BEFORE AND AFTER / LESLEY GORE "MY TOWN, MY GUY & ME" '65
10. MAKE IT EASY ON YOURSELF / CISSY HOUSTON "CISSY HOUSTON" '77
※この曲は番組サイトのオンエアリストに記載はないが実際にはオンエアされた


今日は2月の26日。
だけど私は3月5日分だと信じて疑わず、全部選曲して「どうだ」と持ってきたんですけど、3月5日は来週でございまして。
3月は毎年とはいいませんけれども、割と恒例になっております『ひな祭り女性シンガー』
前はガール・シンガー、ガール・グループでやってたんですけども、だんだん年月も経ち、寄る年波に逆らえませんので『女性シンガーで棚からひとつかみ』な感じでやっとりますけども。
間違えまして、一週間(笑)
いいや。前倒し!長い人生でそういうこともある!

いわゆる、60年代のガール・グループ、ガール・シンガーが好きなので、そういうので始めましたけども、もう2023年でございますので。
70年代、それからもっと先もですね、ありますので。
でも、いわゆるティーンエイジのアイドル・シンガーだけでなくて、しっかりした歌唱のですね、お年を重ねた、年輪を重ねた歌も、いろいろと入れつつ『ひな祭り(前倒し)女性シンガーで棚からひとつかみ』

で、頭はですね、女性シンガーで棚つかなので、竹内まりやさん、2008年の「幸せのものさし」
幸せのものさし / 竹内まりや

 

ザ・ピクシーズ・スリーはフィラデルフィアの白人3人組の女性シンガー。
14歳から16歳のいわゆるアイドルもの。
1964年の全米79位「COLD, COLD WINTER」。
COLD,COLD WINTER / THE PIXIES THREE


次はUKもの。アリソン・ワンダー。
バイオグラフィははっきりしないが、イギリスのコメディアンのマイケル・バリモアの奥さんで、本名はシェリル・バリモア。
シングルは2枚確認されていて、そのうちの1枚。1970年の「ONE MORE WITH FEELING」。
ROGER GREENAWAY & ROGER COOKのコンビの作品で、その筋ではひじょうに有名。
70年ものにしては非常にレトロで「DON'T WORRY BABY」みたい。もう5,6年早ければヒットしたかもしれない。
ONCE MORE WITH FEELING / ALISON WONDER


私自身も年取ってきて60年代が遠くなればなるほど、だんだん現代的な視点で聴ける曲が少なくなってくる。
でも、いいものが隠れている。
やっぱリズム&ブルース系だと60年代中期でも十分に鑑賞に堪える作品はたくさんある。
ブレンダ・ホロウェイはモータウンの女性シンガーで。
“You’ve Made Me So Very Happy”のオリジナル・バージョンで有名だが、今日はブレンダ・ホロウェイの一番チャートが良かったやつ。
1965年、R&Bチャート11位、素晴らしい一作。
作曲、プロデュースド・バイ、スモーキー・ロビンソン。
WHEN I'M GONE / BRENDA HOLLOWAY 


今年の宮治淳一さんとのお正月の新春放談で、私が最近気に入ってる南部の黒人シンガーのルビー・ウィンターズ、「Better」という曲をかけた。
この人のシングル、最近シコシコと集めている。
69年のこれ、チャック・ジャクソンのカバーだが、素晴らしい出来。
プロデュースはドン・シュローダーで南部のレコーディングと考えられる。
R&Bチャート15位、69年の「I Don’t Want To Cry」
I DON'T WANT TO CRY / RUBY WINTERS


アニター・ベイカー、1986年、ソウル・チャート2位、全米チャート8位の「SWEET LOVE」。
生楽器のアンサンブルが素晴らしい。
SWEET LOVE / ANITA BAKER

 

ザ・スワンズというアイドル・グループで活躍していたドロシー・ベリー。
「LOUIE LOUIE」のヒットで有名なリチャード・ベリーの奥さんである。
1963年のシングル「CRYIN' ON MY PILLOW」は作曲がデヴィッド・ゲイツ。
ガールものとしては非常に有名な曲。
CRYIN' ON MY PILLOW / DOROTHY BERRY


レスリー・ゴアが1968年にフィラデルフィアに行って何曲かレコーディングしている。
その中にトム・ベルのペンになる曲が入っていて、それが1968年の「LOOK THE OTHER WAY」。
LOOK THE OTHER WAY / LESLEY GORE


レスリー・ゴアがいいので、もう1曲。
1965年のレスリー・ゴアのアルバム『MY TOWN, MY GUY AND ME』からヴァン・マッコイのペンになる曲で、これもいい曲。
BEFORE AND AFTER / LESLEY GORE


てなわけで、今日の最後はバート・バカラックが亡くなりましたのでバカラックの曲を1曲
バート・バカラックの作品を大作仕立てで聴けるのは、このトラックとそれからルーサー・ヴァンドロスの「A HOUSE IS NOT A HOME」、これが双璧だと思います。
シシー・ヒューストンはホイットニー・ヒューストンのお母さん。
スイート・インスピレーションズといヴォーカル・グループでスタジオ・シーンを席巻したけれども。
シシー・ヒューストンのソロ作品で1977年の作品から、ウォーカー・ブラザーズで有名な「MAKE IT EASY ON YOURSELF」の大パノラマ。
というわけで『ひな祭り(前倒し)女性シンガーで棚からひとつかみ』
ご清聴ありがとうございました。
MAKE IT EASY ON YOURSELF / CISSY HOUSTON


<了>