おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也

山下達郎サンデーソングブック 2021年01月31日「棚からひとつかみ+リクエスト」書き起こし

達郎氏による曲の解説部分を書き起こしています。インフォメーションやリスナーからのメッセージは割愛しています。 ネットに音源があるものは張り付けていますが、オンエアされた音源とは異なる場合が多々あります。

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1. BLOW / 山下達郎 "レアリティーズ" '92('02)
2. HOPE / QUICKSILVER MESSENGER SERVICE "QUICKSILVER" '71
3. IF YOU DON'T LOVE ME / PREFAB SPROUT '92
4. WE NEED SOME MONEY / CHUCK BROWN & THE SOUL SERCHERS '84
5. DON'T LET THE SUN CATCH YOU CRYING / GERRY & THE PACEMAKERS '64
6. I BELONG TO YOU / THE RANCE ALLEN GROUP '79
7. BANG BANG RHYTHM / MEL TAYLOR '67
8. ONLY WITH YOU (LIVE) / 山下達郎 "85/02/24 神奈川県民ホール"

 

いつものレギュラープログラム「棚からひとつかみ」
山下達郎のレコード棚から、いろいろとアトランダムにお聴きをいただきつつ、皆さんのリクエストにお応えする「棚つか+リクエスト」
この間、申し上げましたみたいに、レコード棚、ちょっと拡張いたしましたので。
それを見ておりますと“オレをかけてくれ”っていうのが、いろいろと出てきまして。
そういうものプラス。
こういうご時世でございますので、先週も申し上げましたが、なるべく明るい曲を今日も選んでみました。
今日は、にぎやかなヤツで飛ばしていってみようかな、なんて思ってますけども。
ま、そういう反面、静かなヤツも、いろいろと。
緩急取り混ぜて、お送りしたいと思います。
にぎやか、かつメロウなやつ。
私の1992年のシングルのカップリング、おなじみ「BLOW」

BLOW / 山下達郎

 

HOPE / QUICKSILVER MESSENGER SERVICE

こういうご時世でございますので、なるべく明るい歌、景気のいいやつを、今日はお届けしようと思います。
特に恋の歌はですね、失恋の歌もかかりますけれども、そうした情勢に対する歌はですね、希望的な歌をかけたいと思っております。
そういうものの典型。クイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィス。
サンフランシスコを代表するロックグループですけれども、1970年からディノ・ヴァレンティがリード・ボーカルで参加しましてから、僕の好みの音になりました。
71年のアルバム「Quicksilver」
ここの1曲目に入っております「HOPE」という、この曲はですね、ベトナム戦争の真っ只中でのポジティブなメッセージの歌です。
そのころ僕はすごくこの歌に共感を覚えました。
正確な歌詞を知りたくでネットを見ましたら、このクイックシルヴァーの「HOPE」とは、まったく違う歌の歌詞が載っておりまして。
それが、ありとあらゆる歌詞サイトにですね、掲載されているという(笑)
チェックも何もないという(笑)
ネットの悪い面が出てしまいましたが。
ま、それはともかく、「HOPE」ではじめました。


リスナーから
『私は、イギリスのプリファブ・スプラウトというバンドの大ファンなんですが、先日インターネットで彼らの紹介文に「山下達郎も称賛する」といった記述を見つけました。本当でしょうか?』
好きなグループ、たくさんいますので、サンソンで何回かかけました。
でもプリファブ・スプラウト、イギリスのバンドですけども、こういうグループは、なかなかメガにならないですね。
ミドル・オブ・ザ・ロードの音楽ですので。
ギンギンのロックというか、パーティー・ミュージックには程遠い、非常に内省的な。
たとえこう派手なサウンドでもですね、ひとつひねった内省的な音楽ですよね。
なかなかメガにはなりませんけども、音楽的には非常にすぐれたグループであります。
リーダーのパディ・マクアルーンの作曲能力は、すばらしい。
プリファブ・スプラウト、なんでもいいんですけど、今日は92年の全英33位
テクノ風のアプローチですけども、独特の個性が光る「IF YOU DON'T LOVE ME」

IF YOU DON'T LOVE ME / PREFAB SPROUT

サンソンをはじめたころは新譜でしたが(笑)
もうこれも30年近く経ちます。立派なオールディーズになりました。


次はR&B系で景気のいいやつ。
チャック・ブラウン&ザ・ソウル・サーチャーズはワシントンD.C.のゴーゴー・グループ。
チャック・ブラウンももう亡くなってしまいましたね。
この曲をかけますと、NHKのレギュラー番組で新譜をかけていたころを思い出します。
1984年、全米ソウル・チャート26位の「WE NEED SOME MONEY」。金をくれという。
僕はこれがチャック・ブラウンの最高傑作の1曲だと思います。

WE NEED SOME MONEY / CHUCK BROWN & THE SOUL SERCHERS

 

相変わらず訃報が舞い込んでまいります。
ジェリー&ザ・ペイスメイカーズのジェリー・マースデンの訃報が報じられたけれど、遅ればせながら。
同じリバプールなのに、ビートルズとずいぶん扱いがアレですが、それも歴史の過酷さと申しましょうか。
私の好きな曲。1964年全米チャート4位、全英チャート6位。
代表曲の「DON'T LET THE SUN CATCH YOU CRYING」。邦題「太陽は涙が嫌い」。
享年78歳。ご冥福をお祈りしつつ。

DON'T LET THE SUN CATCH YOU CRYING / GERRY & THE PACEMAKERS


もうひとり、昨年の10月にランス・アレンが亡くなりました。
ゴスペル界の大物です。デトロイト生まれでランス・アレン・グループという兄弟グループを率いまして、スタックス時代に傑作が多いですが、これも出た頃に聴きまくりました。
1979年、全米ソウル・チャート24位「I BELONG TO YOU」。
素晴らしい歌唱力の人でした。享年71歳。ご冥福をお祈りします。

I BELONG TO YOU / THE RANCE ALLEN GROUP


景気のいいやつ。メル・テイラーのソロ作品へのリクエスト。「無敵艦隊」か「BANG BANG RHYTHM」とのこと。
メル・テイラーの1966年のレコーディング「BANG BANG RHYTHM」
作曲はプロデューサーのディック・グラッサーとハル・ブレインの共作です。

BANG BANG RHYTHM / MEL TAYLOR

 
今日の最後は、1985年2月24日、神奈川県民ホールのオープニングです。
「BIG WAVE」の、84年から85年のツアーでありまして。
オープニングは「ONLY WITH YOU」をですね、私のアカペラの歌から始まって、コーラスに入ると、その日の自分の歌に変わるという、そういう趣向で一曲目「ONLY WITH YOU」でやっておりますので。
これをお聞きをいただければと思います。

ONLY WITH YOU (LIVE) / 山下達郎

 

<了>