おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



山下達郎サンデーソングブック 9月15日「棚からひとつかみ+リクエスト」書き起こし

 

達郎氏による曲の解説部分を書き起こしています。インフォメーションやリスナーからのメッセージは割愛しています。 ネットに音源があるものは張り付けていますが、オンエアされた音源とは異なる場合が多々あります。


1. SEPTEMBER / 竹内まりや 
2. HOLY GHOST / THE BAR-KAYS 
3. DO YOU KNOW WHAT I MEAN / LEE MICHAELS 
4. WATCHING YOU / SLAVE 
5. SAGINAW COUNTY LINE / GENERAL JOHNSON 
6. THAT'S THE WAY IT WILL STAY / TOMORROW'S PROMISE 
7. BEST THING FOR ME / HARRY RAY 
8. 孤独の世界 / ジ・アマリーズ 
9. 僕の中の少年 / 山下達郎 

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今週は久しぶりに「棚からひとつかみ」
山下達郎のレコード棚からアトランダムに、いろいろお聴きをいただきます。
どっちが楽かって、どっちもどっちなんですけど。
ハガキをチェックしなくて済む分、若干あれなんですけど。
ちょっとだけリクエストにお応えしますので「棚つか+リクエスト」

遅くなりましたが、今日の頭は竹内まりや/September


 

 

HOLY GHOST / THE BAR-KAYS 


まずはザ・バーケイズ。メンフィスのファンクバンドです。歴史の長い偉大なグループです。
オーティス・レディングの飛行機事故でメンバーを亡くしても、めげずに再結成しました。たくさんヒットを出しました。1978年、全米ソウル・チャート9位の「HOLY GHOST」。27年のサンソンの歴史で一度もかけたことがない。 意外な感じがします。


お次はリー・マイケルズ。ウェスト・コーストのオルガニストでシンガーです。珍しくドラムと二人の編成でライヴをやる人です。
非常に人気があった時代がありますが、リー・マイケルズの最大のヒット曲、1971年、全米6位。「DO YOU KNOW WHAT I MEAN」



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先日オーラ(Aurraをリクエストいただきまして、久しぶりに聴いて、ああいいなと。
じゃあ今日はスレイブにしてみようと。1980年、全米ソウルチャート6位、全米チャート78位、スレイブの代表作の一作「WATCHING YOU」

スレーブはオハイオのファンクバンドです。このスレーブ、色々と枝分かれをしますが、マーク・アダムスという人がベースですけれども、この人のぶっといのがウリです。このベースの音を聞くと「ああスレイブだな」とそんな感じがします。この曲が収録されているアルバム『STONE JAM』のジャケットも素晴らしい。
WATCHING YOU / SLAVE 

 

次の曲をおかけしようと思ったのは、20代の方からのリクエスト。私が20代や10代の頃に聞いている曲を、今の22、3歳の人からリクエストいただいたのでびっくりしまして。かけようと思ったんですが、いただいたカードが出てこないんですよ。すいません。
ジェネラル・ジョンソン。チェアメン・オブ・ザ・ボード、その前はショーメン。いろんなグループを渡り歩いた稀代のシンガーです。大変に特徴のある歌い方ですが、このジェネラル・ジョンソンがチェアメン・オブ・ザ・ボードをやっている時にソロ・アルバムを出しました。『GENERALLY SPEAKING』というタイトルで、1972年のことですが、その1曲目に入っております「SAGINAW COUNTY LINE」


次はヘビーリスナーの方ならではのリクエスト。トゥモロウズ・プロミスはボルティモアの黒人ヴォーカル・グループですが、シングルしか出してないんですけれども、比較的スマッシュヒットでチャートに入っております。1974年全米ソウル・チャート59位「THAT'S THE WAY IT WILL STAY」

未CD化です。ベースがえらい手数で上手いですね。多分ニューヨークのレコーディングです。
アレンジがホレスで74年なので、まだニューヨークのレコーディングだと思います。
ドラムはバーナードパーディーのような音がしてますね。なかなか想像力をかきたてるトラックでした。

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最近買ったシングルなんですけれども、完全に棚からひとつかみです。
いつもこの番組を聴いていただく方ですと、私はニュージャージーのスウィートソウルが大好きで、ジョージ・カー、シルヴィア・ロビンソンといったところなんですけれども、モーメンツ。
ニュージャージーを代表するスウィートソウルグループですけれども、モーメンツのリード・ヴォーカル、ハリー・レイという人がいまして、後にレイ、グッドマン&ブラウンになりますが、この人のソロシングルというのがありまして、1974年に発売されたソロシングルなんですけれども、実はこれモーメンツの曲をそのままハリー・レイの名義で出しただけと言う。
その1年前の1973年にモーメンツの名義で出ました『The Best of the moment』というアルバムがあるんですけれども、全然ベストでも何でもないんです。ヒット曲が入っていない、訳のわかんないアルバムなんです。その中に入ってる曲をピックアップしてなぜかハリー・レイの名義で出したという謎のシングルです。
長いこと存在すら知らなかったんですけれども、ようやく手に入れました。そのB面に入っています。A面はそのあとの『モーメンツ対オージェイズ』というアルバムがありますが、そこに入ってるやつをまたハリー・レイの名義で出しているんです。今日はB面のこっちの方がいい曲なので、こちらをお聞きいただきます。
1974年にリリースされましたハリー・レイのソロ名義しかしてその実態はモーメンツ「BEST THING FOR ME」


へんてこなリクエスト頂きました。
「今まで知らなかったのですがP.F.スローンの「孤独の世界(From A Distance)」を日本人でカバーした人たちがいたんですね。ジ・アマリーズと言うカレッジ・フォークのグループらしいのですが、ドーナツ盤をお持ちでしたら是非番組内でオンエアをお願いします」。
ジ・アマリーズは早稲田の学生バンドで、先輩のバンドにザ・リガニーズというのがあって、いわゆるダジャレの世界ですけれども、ザ・リガニーズは「海は恋している」というヒット曲があります。その弟バンドでジ・アマリーズ。1969年に東芝から出しました「孤独の世界」の日本語バージョン。余談ですがザ・リガニーズとジ・アマリーズのメンバーはのちに合体して猫と言うフォーク・グループに発展します。

孤独の世界 / ジ・アマリーズ 


東芝のこうしたカレッジフォークのコンピCDでCD化されていますので、そこからお聞きいただきました。

 

京都市の19歳のリスナーからのリクエスト。1988年のアルバム『僕の中の少年』からタイトル・ソングの「僕の中の少年」


<了>