Groovin' You / Harvey Mason
ジャズ・フュージョン界、屈指のドラマーとして名高いハーヴィー・メイソン、1979年のアルバム。
リーダー・アルバムとしては、これが4枚目になる。
彼は1947年の生まれなので、このとき30過ぎ。
まだまだ若手の年齢ではあるが、20歳代半ばにしてハービー・ハンコックのグループに参加していた天才肌だから、このときにはすでにドラマーとして確固たるポジションにあった。
その事実を裏付けるかのように、参加メンバーがすごい。
リー・リトナー
リチャード・ティー
エリック・ゲイル
デヴィッド・スピノザ
ジェイ・グレイドン
ボブ・ジェームス
レイ・パーカーJr.
デイヴィッド・フォスター
スティーヴ・ルカサー
スタンリー・クラーク
ラルフ・マクドナルド........
当時のフュージョンオールスターズといっても過言ではない。
主たるレコーディングスタジオはカリフォルニアだが、東海岸のスタッフのメンバーも参加している。
その音を端的にいうなら、ファンキーなテイストのAOR。
インストばかりかと思いきや、ヴォーカル曲がメインで、大半をハーヴィー自身が歌っている。
楽曲の水準はどれも高い。
冒頭の2曲はイキの良いファンクチューンで、半ばにメロウな楽曲を配し、後半は徐々にクールダウンしていくという、アルバム全体の流れも良い。
40年前のアルバムながら、再評価されてしかるべき作品。
2011年には「Expanded Edition」がリリースされ、
ヒットシングル「Groovin' You」のUK/US12インチヴァージョン、シングルヴァージョンの2曲が追加収録された。
<了>