Criterion Of The Senses / Ed Motta
2013年の『AOR』では、そのタイトル通りAOR愛好家を歓喜させ、2016年の『Perpetual Gateways』では前作を踏襲しながらジャズテイストにも才覚をみせたエヂ・モッタ。
その続編になる今作も、期待を裏切らない完成度だ。
スティーリー・ダン~ドナルド・フェイゲン・マナーの作風は当然のこと、80年代の日本のシティポップス、例えば角松敏生あたりを彷彿させる楽曲もあり。
当時、こんな曲あったのでは?という既視感にとらわれるほど。
前作のようなヒューバート・ロウズやパトリース・ラッシェンといった大物は参加しておらず、リオ・デ・ジャネイロで旧知のミュージシャンたちと作り上げたようだが、アレンジ、演奏のクオリティも、これまで同様に高い。
ただ、よくわからないのが、このジャケット。
カマキリは、スティーリー・ダンの『KATY LIED』やドナルド・フェイゲンの『KAMAKILIAD』への、なんからのオマージュなのかもしれないが、何を表現したいのかよくわからない。
アルバム3作、音楽のテイストはほぼ同じ路線なのに、ジャケットはバラバラ。
ブランディングとしては、いかがなものかと思う。
ま、音楽は素晴らしいので、それで十分ではありますが。
<了>