ディア・ラヴ / ジャズメイア・ホーン
いま最も勢いのある歌姫、注目のサード・アルバム
2013年にサラ・ヴォーン・インターナショナル・ジャズ・コンペティションで優勝。
一躍注目を集めたジャズシンガー、ジャズメイア・ホーン
2015年には、セロニアス・モンク・インスティテュート・インターナショナル・ジャズ・コンペティションで優勝し、その賞の一つとして名門コンコードと契約。
2017年にアルバム『A Social Call』を、コンコード・ミュージック・グループのレーベルPrestigeからリリース。
そして2019年、セカンドアルバム『ラヴ・アンド・リベレーション』をリリース。
なんと、どちらもグラミー賞のベスト・ジャズ・ヴォーカル・アルバムにノミネートされた。
まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの彼女の、3作目のアルバムが本作だ。
圧倒的な声量、よく伸びる高音、チャーミングなスキャット、ソウルフルな歌いっぷり.......いやはや、30歳を過ぎたばかりとは思えぬ素晴らしい仕上がり。
彩りの異なる14曲が並び、表現の振り幅も相当なもの。
サラ・ヴォーンやニーナ・シモンら、かつての名ヴォーカリストを思い起こせる部分ももちろんあるが、リズムの咀嚼の仕方やグルーヴ感は、やはりイマドキのものだ。
これだけの逸材なのだから、腕利きのミュージシャンが集まるのは当然。
キース・ブラウンのピアノ、 エリック・ウィーラーのベースをはじめ、脇を固めるメンバーの演奏は手堅く、ツボを抑えていて、彼女の躍動感のある歌唱を見事に後押ししている。
<了>
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