おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



James Taylor / American Standard がたいへん良い! 

 

コロナ肺炎やその余波による生活の停滞で沈鬱な日々が続く中、ほっこりとして優しく暖かい、このアルバムばかり聴いている。


デビューから約半世紀、5度のグラミー受賞、ロックンロールの殿堂入りも果たしているシンガー・ソングライター界のレジェンド、ジェイムス・テイラーのニュー・アルバム『American Standard』である。

2015年にリリースされた前作『Before This World』は全曲自作のオリジナルで、なんとこれが初の全米No.1アルバムだったということにびっくり。
アメリカでの支持は、今もそれほど厚いということだ。

それに続く新作『American Standard』は、そのタイトル通り、彼の初となるスタンダード・カヴァー集。

「彼が子供のころから親しんで来たであろうアメリカン・スタンダードを歌とギターが際立つシンプルなプロダクションで仕上げた」
という触れ込みだ。

いやもうホントに歌とギターが際立って心地よい。

もちろんそれを支える演奏も良い。

共同プロデュースとして名を連ねるのは、名ギタリスト、ジョン・ピザレリ。

参加ミュージシャンには、スティーヴ・ガッドなどの腕利きが名を連ねている。


彼自身はセルフ・ライナーでこう書いている。
「どれも僕が物心ついた時からずっと知っていた曲。ほとんどは家族のレコード・コレクションの中にあったもので、ノース・キャロライナで育った子供の僕が耳にした “初めての” 音楽だった。家族揃って聴いた、偉大なるアメリカン・ミュージカルのキャスト・レコーディングの数々です」

日本で超有名な曲は『ティファニーで朝食を』の主題歌「ムーン・リヴァー」くらいかもしれないけれど、どの収録曲も珠玉のごとき全14曲である。

 

アメリカン・スタンダード

アメリカン・スタンダード

 1. My Blue Heaven

2. Moon River

3. Teach Me Toni01.ght

4. As Easy As Rolling Off A Log

5. Almost Like Being In Love

6. Sit Down, You’re Rockin’The Boat

7. The Nearness Of You

8. You’ve Got To Be Carefully Taught

9. God Bless The Child

10. 01.10.Pennies From Heaven

11. My Heart Stood Still

12. l’ Man River

13. It’s Only A Paper Moon

14. The Surrey With The Fringe On Top

 

<この項おわり>