山下達郎サンデーソングブック2024年1月7日『新春放談(ゲスト：宮治淳一)』

対談の中で曲紹介に関する部分をダイジェストして掲載しています。
ネットに音源がある楽曲にはリンクを張っていますが、オンエアされた音源とはヴァージョンが異なる場合が多々あります。

1. I CAN'T HEAR YOU NO MORE / THE NEWBEATS '65
2. I COULD HAVE LOVED YOU SO / PATTY LEMANN '65
3. YOU'RE THE ONE / MELODY PATTERSON '65
4. I WANTED TO CALL IT OFF / CILLA BLACK '77
5. KISS AND RUN / THE HI-FI'S '65
6. SPANISH ARMADA / THE LES REED COMBO '64
7. MOGUL MONSTER / THE RANGERS '64
8. CIAO BABY / THE TOYS

（宮治氏選曲）
ニュービーツ。やたら声が高い。
私の大好きなジェリー・ゴフィン&キャロル・キングの曲やってる。
Luluとかのカバーで大好きで、これがオリジナルだと思う。65年のシングル。
I CAN'T HEAR YOU NO MORE / THE NEWBEATS

（達郎氏選曲）
私もジェリー・ゴフィンもので。これもカバーだけれども。
パティー・レマンという女性シンガーだが、全く素性がわからない。
それがレイ・ピーターソンの「I Could Have Loved You So Well」をやってる。
これバリー・マンとジェリー・ゴフィンの作品。
ウォール・オブ・サウンドぽくて、編曲はアーニー・フリーマン。
I COULD HAVE LOVED YOU SO / PATTY LEMANN

（宮治氏選曲）
1枚しか出してない、メロディー・パターンソン。
私も知らなかったが、曲は有名で「You’re The One」。
もともとはペトゥラ・クラークが書いて、どういうわけだかボーグスのがヒットした。
ディック・グラッサーのプロデュース。
この人は元々は女優、タレントで当時16歳。歌唱力もヘチマもないが、曲はいい。
YOU'RE THE ONE / MELODY PATTERSON

（達郎氏選曲）
サンシャイン・ポップもののコンピ聞いていたら、ジョイっていうグループの「So Lonely」っていう曲がすごく良くて。
ザ・サンレイズのリック・ヘンの曲。
注文したけれど来なくて、それでもリック・ヘンに火が付いて、調べたら結構アレンジやってる。
ウィリアム・ミッキー・スティーヴンソンていうモータウンのプロデューサーの手によるホッジス、ジェイムス＆スミスのアルバム『What's On Your Mind?』。
これの半分くらいアレンジをやっている。
そのB面の一番最後に入ってる「Off」という曲がすごくいい。
これを何とシラ・ブラックがカバーしていて、シングルが昨日届いた。
こちらのタイトルは「I Wanted To Call It Off」で、ウィリアム・ミッキー・スティーヴンソンとリック・ヘンの共作。
リック・ヘンとは思えないマイナー・メロ。
シラ・ブラックが1977年にリリース。
I WANTED TO CALL IT OFF / CILLA BLACK

（達郎氏選曲）
ロンドンのグループ、ハイファイズの1965年のシングル。
A面がビートルズの「BABY'S IN BLACK」のカヴァーで、B面のこの「KISS AND RUN」が「Da Doo Ron Ron」風で楽しい。
KISS AND RUN / THE HI-FI'S

（宮治氏選曲）
UKものでレス・リード・コンボの「SPANISH ARMADA」。
メル・テイラーが「SPANISH ARMADA」を、あんな時代(60年代半ば)にやったのか不思議だった。
レス・リード・コンボの「SPANISH ARMADA」を、ワーナー・ブラザーズのビッグ・バンドのロンドンデリー・ストリングスが1965年にカヴァーしている。それ経由でプロデューサーのディック・グラッサーがメル・テイラーにカヴァーさせたのではないかなと。
SPANISH ARMADA / THE LES REED COMBO