アイルランド出身のアーティストで、全米シングルチャート1位を獲得したアーティストは、これまで4人いる。
すぐに名前が思い浮かんだ人は、なかなかの洋楽通だ。
一番古くは、ギルバート・オサリバン。
1972年の「Alone Again (Naturally)」である。
日本でも大ヒットしたポップス史上に輝く名曲だ。
中島みゆきの「タクシードライバー」という曲に
“胸まで酔ってるふりをしてみても 忘れたつもりのあの歌が口をつく あいつもあたしも好きだったアローン・アゲイン”というフレーズがある。
約15年飛んで、U2。
87年に「With Or Without You」と「I Still Haven't Found What I'm Looking For」の2曲。
複数の曲が全米1位になったのは彼らだけである。
両曲を収めたアルバム『ヨシュア・ツリー』も全米1位を獲得している。
1990年にはシネイド・オコナーの「Nothing Compares 2 U」
言わずとしれたプリンス作の名曲である。
この曲を収めたアルバム『蒼い囁き』( I Do Not Want What I Haven't Got)も全米1位を獲得している。
彼女は惜しくも2023年7月に永眠した。
そして、シネイド・オコナーからなんと34年。
ホージアの「Too Sweet」が全米1位に輝いた。
知らない人にはバンド名と勘違いされそうだが、ソロのシンガーソングライターだ。
デビューして約10年。まだ34歳だから今後も楽しみだ。
全米トップになるくらいだから、どの曲もキャッチーで親しみやすいが、アイルランド出身の彼らの曲には、どこか文学的で、静かな気高い陰影があるように思える。
日本人リスナーの勝手な思い込みかもしれないけれど。