おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



山下達郎サンデーソングブック2023年5月14日『リクエスト特集』

番組中の曲の解説部分を要約して記しています(青字部分は書き起こし)。貼り付けている音源は、オンエアされたヴァージョンとは違うことが多々あります。

1. MORNING GLORY / 山下達郎 "フォー・ユー" '82 
2. I'M YOUR PUPPET / JAMES & BOBBY PURIFY '66
3. MAH-NA MAH-NA / PIERO UMILIANI '68
4. LOOKING THRU THE EYES OF LOVE / MARLENA SHAW "THE SPICE OF LOVE" '69
5. THINK ABOUT TOMORROW / THE ETHICS '68
6. BUSTIN' LOOSE / CHUCK BROWN & THE SOUL SEARCHERS '79
7. I'LL BE CREEPIN' / FREE "FREE" '69
8. SING A SONG OF FREEDOM / CLIFF RICHARD '71
9. LOVE TALKIN' / 山下達郎 "フォー・ユー" '82 

 

5月3日に、私の41年前のアルバム「FOR YOU」がアナログLPとカセットで再発されました。
前倒しなんで申し上げられませんけども。
おかげさまで信じられないようなチャート・アクションでありまして(笑)
何かこう狐につままれたという感じでありますが。
お買い上げくださいました皆さんありがとうございます。
アナログ盤、お楽しみいただければと思います。
なので5月いっぱいは「FOR YOU」のアナログ盤からお聴きをいただきます。
たくさんリクエスト頂きました。
MORNING GLORY / 山下達郎


ジェームズ&ボビー・ピューリファイは黒人のデュエットグループ。
デビュー・ヒット、全米R&Bチャート5位、全米6位。
「I'M YOUR PUPPET」邦題は「恋のあやつり人形」。
我々の時代にはおなじみ。
I'M YOUR PUPPET / JAMES & BOBBY PURIFY 


「マナ・マナ」珍盤・奇盤でかけましたが。
我々の世代には大変おなじみの、これも1968年の曲ですけれども。
この当時はイタリア映画で、いわゆるモンド・ムービーと言いましょうか、世界残酷物語がウケましてですね。
二番煎じが、雨後のタケノコのように出た時代でありまして。
そんな中の映画で、原題はイタリア語なんですけれども、英題がおなじみですけれども「スウェーデン、ヘヴン・アンド・ヘル」
スウェーデンの天国と地獄。
日本題はもっと凄い。
「フリーセックス地帯を行く 天国か地獄か」という、そういう映画でございます。
当時フリーセックスの天国と言われましたスウェーデンで半年間のロケを敢行し、スウェーデンの実態を暴くという、そういうような訳の分からない映画でございますが。
これの主題歌で使われていましたのは、この「マナ・マナ」という曲で。
作曲しておりますピエロ・ウミリアーニという人は、こうした映画音楽たくさん作ってるイタリアの大変有名な作曲家ですけども。
カバーがたくさんありますけども、これがオリジナルバージョンでありまして。
映画はしょうもないですけど(笑)音楽はちゃんとしております。
よくできたトラックであります。
ピエロ・ウミリアーニ、1968年アメリカでシングルで出しまして全米55位というチャート・アクションが残っております。
日本では違うバージョンで大ヒットしましたけれども、これがオリジナルバージョンあります。
♫ Mah-na Mah-na、私これベースであそこの声出ませんけどもですね。
MAH-NA MAH-NA / PIERO UMILIANI 


超常連の某リスナーはタイトルしか書いてこない。毎週マイ・フェヴァリット、マイ・リクエストで。
いちばん上に書いてあるのが「LOOKING THRU THE EYES OF LOVE」。
1965年のジーン・ピットニーのヒットだが、ほとんどかけたことがない。
バリー・マンとシンシア・ワイルの名曲で、なんと言ってもマーレナ・ショウ。
マーレナ・ショウの1969年のアルバム『THE SPICE OF LOVE』に入ってる「LOOKING THRU THE EYES OF LOVE」がベストヴァージョン。
こればかりかけている。今日もこれ。
アレンジがチャールズ・ステップニーで、素晴らしいオーケストレーション。今聞いても震える。
LOOKING THRU THE EYES OF LOVE / MARLENA SHAW


別の超常連のリクエスト曲のトップに書いてあるのはジ・エシックスの「THINK ABOUT TOMORROW」(1968年)。
エシックス、リード・ヴォーカルのロン・タイソンはここではじめて、ラヴ・コミッティというグループを経て、テンプテーションズのウォーカルになった、大変に実力のあるシンガー。作曲にも長けている。その人の最初のグループ。
60年代のフィラデルフィアのサウンドで埋め尽くされている。
所属レーベルが潰れてエシックスとしては成功しなかったが、その後に評価された彼の初期の1968年の作品。
THINK ABOUT TOMORROW / THE ETHICS


某リスナーからしつこのリクエストに根負け。ワシントンDCを代表するゴーゴー・ミュージックの旗手、チャック・ブラウン&ザ・ソウル・チーチャーズの「BUSTIN' LOOSE」。1978年に突然、全米ソウル・チャートNO.1になった。
ライヴいったら、あまりやりたくないみたいなことを言ってたが(笑)だけどヒットはヒット。
BUSTIN' LOOSE / CHUCK BROWN & THE SOUL SEARCHERS 


フリーの「I'LL BE CREEPIN'」にリクエスト。1969年のセカンド・アルバム『FREE』の1曲目。フリーがスタイルを確立しかけたときのアルバム。
I'LL BE CREEPIN' / FREE 


この人もしつこいリクエスト、同じ曲で31通目。
クリフ・リチャードの1971年の作品、「SING A SONG OF FREEDOM」全英チャート13位。
SING A SONG OF FREEDOM / CLIFF RICHARD


今日の最後は、また「FOR YOU」から。
5月いっぱいは「FOR YOU」でいきます(笑)
ちょうど、いただいたリクエストにお応えして。
LOVE TALKIN' / 山下達郎