おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也

山下達郎サンデーソングブック 2020年03月22日「ワーナー・ナゲッツ特集」書き起こし

 

達郎氏による曲の解説部分を書き起こしています。インフォメーションやリスナーからのメッセージは割愛しています。 ネットに音源があるものは張り付けていますが、オンエアされた音源とは異なる場合が多々あります。

-----------------------------------

1.DREAMING GIRL / 山下達郎
2.YOUR NOSE IS GONNA GROW / JOHNNY CRAWFORD '62
3.I COULD BE HAPPY / THE DOVERS '65
4.SHE NEVER SMILES ANYMORE / THE EVERLY BROTHERS '67
5.ONIE / THE ELECTRIC PRUNES '67
6.SHE KNOWS / BOBBY DARIN '67
7.MAGIC WAND / SHELBY FLINT '61
8.I'M GROWING UP / SHELLEY FABARES '62
9.A GIRL NEVER KNOWS / CONNIE STEVENS '64
10.AND THAT REMINDS ME / THE DOLLS '66
11.YOU'LL ALWAYS HAVE ME / THE APOLLAS '67

 

今日はですね、今週の25日に発売になります、おなじみワーナー、ナゲッツ・シリーズでございます。
一応、これでですね、納めになります。
ポップ・ロック・ナゲッツ Vol.13
それからガール・グループ・ナゲッツ Vol.8
この2枚、今週の25日にワーナーから発売になります。
この番組では、すっかりおなじみでございます、宮治淳一さんが監修、プロデュースでございます。
ほんとは、宮治さんに来ていただいて、またお話ししてくれって言ったんですけれど、そんなにしょっちゅう出るのは恥ずかしいと言っております。
彼のラジオ日本の番組でも特集いたしますけれども。
今日の特集と、来週の日曜日かな。
宮治さん、ラジオ日本でやられます。
向こうのプレイリスト見ますと、こっちがかけたい曲と、ほとんどかぶらなかったという(笑)
趣味がこんなに違う、そういう感じでございます(笑)
なので、その2本をお聴きいただきますと、今回の「ポップ・ロック・ナゲッツ Vol.13」そして「ガール・グループ・ナゲッツ Vol.8」の全貌がつかんで頂けると思います。
というわけで、『ワーナー・ナゲッツ特集』で今日は2枚のCDからですね、かけられるだけお届けしたいと思っております。

まずは、季節柄のリクエスト「DREAMING GIRL」

DREAMING GIRL / 山下達郎

 


YOUR NOSE IS GONNA GROW / JOHNNY CRAWFORD 

まずは『WARNER POP ROCK NUGGETS VOL.13』。
もう13枚目まできました。今回は特にカルトなものが満載です。
ライナーを毎回書いておられる皆川勝さんの筆も冴えに冴え渡っています。
私の名前も何回か出てます(笑)
まずは、ジョニー・クロフォード。
我々の世代だと『ライフルマン』、チャック・コナーズですね。
テレビドラマの息子役で有名です。
ジョニー・クロフォードは歌も歌える人で「Cindy's Birthday」というヒット曲がありますが、この作品は1962年、全米14位。
16歳のときの歌なので一瞬女の子かと思うような声です。
「YOUR NOSE IS GONNA GROW」、日本盤が出てまして、邦題が「冷たいあの子」
イケメンの男の子で、アップの写真がシングル盤に。
曲を書いているのはジェームズ・ホーベンとハル・ウェイン。
このコンビはブレントン・ウッドの「Gimme Little Sign」の作曲家です。

 

続いて日本では全く知られていないザ・ドーヴァーズ。L.A.のガレージ・バンドです。
1965年にマイナーレーベルから出しましたシングルを、リプリーズが買い取りましてリリースしましたが、ヒットにはなりませんでした。
不思議なサウンドを持ったガレージ・バンド然とした、ザ・バーズに傾倒したサウンド。

I COULD BE HAPPY / THE DOVERS 

50年代から60年代にかけてのL.A.はバンドブームでして、ガレージバンドがたくさんでました。
その中からいろんなバンドが、ビーチ・ボーイズもそうですが、そんなひとつ。
バーズがヒットした時代なので、こうした12弦ギターのいわゆるフォーク・ロック・サウンドです。

 

お次はエヴァリー・ブラザーズ、1967年のアルバム『THE HIT SOUND OF THE EVERLY BROTHERS』からのシングル・カット。チャートには入りませんでした。
ジミー・ウェッブの作品です。アレンジはレオン・ラッセル。プロデュースはディック・グラッサー。いかにもワーナーという感じです。
いかにもジミー・ウェッブらしい1曲。
SHE NEVER SMILES ANYMORE / THE EVERLY BROTHERS 


ジミー・ウェッブがブレイクするときの作品です。
ジミー・ウェッブはペシミスティックな詞では1、2を争う人ですが、その中でも特に暗い詞です。
もう彼女は微笑まない、自分を捨てて他の男に走っていくという、そういう女の人の歌です。
暗い。でも好き。

スポンサーリンク

 

 

お次は私の好きなグループ、エレクトリック・プルーンズ。
「今夜は眠れない  I Had Too Much to Dream (Last Night)」、L.A.のサイケシーンでは大変有名な、トレモロを駆使したサウンドで一世を風靡しました。熱狂的なファンがたくさんいます。
今回、宮治さんが選曲したのが、なぜかアルバムからの選曲でして、ファーストアルバムの3曲目に入ってます。いい曲なんです。
この曲だけ宮治淳一さんのラジオ日本の番組とこの番組と選曲がかぶっています。この曲が好きなので。
エレクトリック・プルーンズは、僕は超現役でして、デビューしたときにコンパクトを買いました。
このファーストアルバム、当時はビクターでしたが出なかったんですよ。
ワーナー・パイオニアでその後出たのですけれど。
そういう意味では思い出深い。
ONIE / THE ELECTRIC PRUNES 


バラードでもトレモロが入っているという。
これがヒット曲だとファズですね。ディストーションが入ってワワワワとトレモロの。

 

『POP ROCK NUGGETS VOL.13』からは次が最後です。
ボビー・ダーリンのアトランティック時代のシングルから一曲選曲されています。
「SHE KNOWS」、この曲は作曲がアラン・ゴードンとゲイリー・ボナー。すなわち「HAPPY TOGETHER」のコンビですけど、「HAPPY TOGETHER」の二番煎じみたいな曲です。
アレンジがジャック・ニッチェ。だいたい想像がつくと思いますが。
1967年、これもHOT100には入りませんでした。
SHE KNOWS / BOBBY DARIN 


ずいぶんバタバタしたベードラの音ですが。

 

それでは『WARNER GIRL GROUP NUGGETS VOL.8』に移ります。
今回、宮治淳一さんがワーナーのサブ・レーベルのバリアント・レーベルに大挙、契約の許諾を取ろうと努力したんですが、なかなか思うに任せませんで、今までCD化が許諾されたものがやはり中心になっています。
でもこれは好きなので、今日はかけたいと思います。
この番組で昔かけたことがありますシェルビー・フリント。優しい歌の代表格です。
バリアントを代表する女性シンガーの一人です。
1961年のシングルのみの発売でした。
MAGIC WAND / SHELBY FLINT 


これは実はカヴァーなんだそうです。
私はこの皆川さんのライナーで始めて......
TATTLETALESというグループのカヴァーだそうです。

スポンサーリンク

 

 

次は日本でもおなじみのシェリー・フェブレー。
「JOHNNY ANGEL」で有名ですが、この人のセカンドヒット「JOHNNY LOVES ME」。
バリー・マンの曲ですけど、このB面に入っています。
宮治さんはB面が好きなんですよね(笑)
1962年の「I'M GROWING UP」。邦題は「恋の芽ばえ」。
I'M GROWING UP / SHELLEY FABARES 

 

お次は私の大好きなコニー・スティーヴンスの登場です。
1964年のシングル、P.F.スローンとスティーヴ・バリ。
ファンタスティック・バギーズでブイブイ言ってたころですから、作品がとてもいい。
アレンジがデヴィッド・ゲイツ、プロデュースはこの頃、シェリー・フェブレーと結婚したルー・アドラーとデヴィッド・ゲイツの共同プロデュース。
A GIRL NEVER KNOWS / CONNIE STEVENS 


まぁ、ずいぶんとせわしないハル・ブレインのドラムでございますけれども。

次は南部テキサスからのガール・グループ、ザ・ドールズ。
プロデュースがデイル・ホーキンス。「SUSIE Q」の人です。
原曲はカンツォーネでこれに英語の歌詞を付けたんですが、聴きますとロネッツの「BE MY BABY」の二番煎じみたいな曲なんですが、作られたのはこちらのほうが早い。1957年。
英語詞のオリジナルがデラ・リーズだそうで。
だから「BE MY BABY」が、こっちを踏襲したという感じです。
まあいいんだ、そんなの。良けりゃ(笑)
AND THAT REMINDS ME / THE DOLLS 


オリジナルはカンツォーネで、1957年のサンレモだそうです。
それを1959年にデラ・リーズがカヴァーして、このドールズのヴァージョンはメロディー・ラインを少しひねって「BE MY BABY」のアレンジに寄せてやったと。
一ひねり二ひねりですね。三回転みたいな。

スポンサーリンク

 

 

今日の最後は、アポラス。黒人3人組のヴォーカル・グループ。
ヒット曲はないんですが、非常にに評価の高いグループで、リード・ヴォーカルはリオラ・ジャイルズはもう亡くなってしまいましたが、この人の歌が大変素晴らしい。
1967年、アシュフォード&シンプソンのナンバーで、アレンジがジーン・ペイジ、プロデュースはディック・グラッサー。この人はよく働きますね。ヴェンチャーズ、ヴォーグス、エヴァリー・ブラザーズ。たくさん働きますね。
YOU'LL ALWAYS HAVE ME / THE APOLLAS 



というわけで、今日はワーナー・ナゲッツ特集をお届けしました。

 

<この項おわり>