おとのほそみち

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NewJeansからNJZへ !? GReeeeN、けやき坂、浜崎くるみ...改名したアーティスト、タレントたち

■NewJeansは改名を発表したが....

NewJeansは、2025年2月7日、アメリカのメディアComplexとのインスタグラムの共同投稿で、グループ名を「NJZ」に改名したことを発表した。
インスタグラムアカウント名も「jeanzforfree」から「njz_official」へと変更された。

 

その背景には韓国の芸能事務所ADOR(アドア)との契約上の対立がある。
NewJeansは2024年11月、記者会見を開き、ADORとの契約を解除すると発表した。
報道によれば、会見に臨むメンバー5人の要求はいたってシンプルで
『5人が座る椅子だけを置けばいい』『ADORには秘密を守ること』
そして弁護士やサポートスタッフらは同席せず5人だけで会見に臨んだ。
彼女たちの決意の強さが伺える。

だが、NewJeansのメンバーが専属契約の解除を宣言しているのに対し、ADORは専属契約期間は2029年までだと主張、法廷での争いとなっている。
この状況にあって、ADOR側がすんなり改名を認めるはずはない。
2月11日の報道によれば、ADORは発表した声明文において「専属契約は法的に有効であり、解約したという主張は一方的なもの」だとして「裁判所による法的判断を待っている」と説明した。その上で、「報道関係の皆様には適法な契約に基づいたNewJeansという公式グループ名を使用するようお願いする」と述べている。

これに対して(と解釈できるタイミングで)メンバーは「njz_official」のインスタアカウントでライブ配信を行った後「このアカウントでのライブに慣れるまでには、もっと時間がかかるかも……」というコメントをストーリーに掲載した。

契約上の問題の詳細などは、いちファンや部外者には知るよしもないが、確かに決着までに時間はかかりそうだ。
できるだけ早期の解決を望むばかりである。


■GReeeeN、そして旧ジャニーズ系の改名

アーチストが改名した上で活動を継続するケースは決して少なくない。
契約上の理由もあれば、イメージチェンジ、心機一転、一区切りつけての再出発など、理由はさまざまだ。

契約に関するものとしては、「キセキ」「遥か」など多数のヒット曲で知られるボーカルグループGReeeeNの改名が記憶に新しい。
所属事務所との契約満了を期に退所して新会社を設立。GRe4N BOYZ(グリーンボーイズ)として活動することを発表した(2024年3月19日)
GReeeeNという名称の権利関係がどうなっていたのかはわからないが、そのイメージを承継しての新名称であることは明らかだ。

旧ジャニーズ事務所所属のタレント、アーチストの改名も、契約に伴うものと考えていいだろう。
同事務所のマネジメント業務などを引き継ぐ新会社「STARTO ENTERTAINMENT」と契約したタレントもいれば、別の道を歩んだタレントもいる。
これもまたそれぞれの名称の権利関係は不明だが、事務所を離れ使えなくなったケースもあれば、使えたけれどイメージチェンジを図った場合もあるだろう。
KinKi Kidsの堂本光一はテレビ番組のトークの中で、「名前は使えないですね。そこは権利の問題で」とストレートに話している。

旧ジャニーズ関連で改名を発表したタレントは次の通りである。

 ジャニーズWEST → WEST.
 関ジャニ∞ → SUPER EIGHT
 SexyZone → timelesz
 KinKi Kids → DOMOTO


■「スマイレージ」や「浜崎くるみ」はいま

アイドル系をいくつか見ておこう。
改名の理由や背景はさまざまだし公にされていない面もあるだろうけれど、だいたい「心機一転。再出発を期して」なのは共通している。アイドルとしてのパブリックイメージを守るには当然だろう。

けやき坂46 → 日向坂46
もともとは「欅坂46」の下部組織(アンダーグループ)だったが、単独での活動が活発化。シングルデビューや公式HP開設の発表と合わせて改名を発表した。

欅坂46 → 櫻坂46

その欅坂も名前を変えている。その理由を、当時のキャプテンは「グループとしてもっともっと強くなるための決断」としており、今ひとつ明解ではない。

ももいろクローバー → ももいろクローバーZ
メンバー脱退に伴い心機一転。Zがついただけとは言え、メンバーの葛藤、ファンのとまどいは相当だったとか。

スマイレージ → アンジュルム
メンバー増員をきっかけに、活動のリスタートを期した。グループ名も大きくイメージが変わった。

 

最後に個人も列記しておこう。皆さん、改名前の名前は、いまや遠い過去の話だ。

松山まさる → 五木ひろし
アンドレ・カンドレ → 井上陽水
星美里 → 夏川りみ
浜崎くるみ → 浜崎あゆみ
遠峯ありさ → 華原朋美


メディアではしばしば「改名をきっかけに大きくブレイクした!」と語られる。
上記に挙げたタレント、アーティストを見れば、確かにそうかな、と思う。

しかし実際のところ「ブレイクしたからこそ、かつての改名が話題になる」のも事実だろう。

これから改名する人たちがどんなキャリアを歩んでいくのか、注目していきたい。


(了)