まったくライブアルバムらしくないタイトルなので、かなりのロック好きでも、クリムゾンのファン以外は、これが「ライブ・イン・ジャパン」だと知らないのではないだろうか。
クリムゾンは2003年、13作目となるオリジナルアルバム「ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ」を発表。同年に来日公演を含むワールドツアーを開催した。
「エレクトリック(EleKtrik)」はそのアルバムに収められた1曲なのだが、なぜこれが、ライブアルバムのタイトルになったのか、よくわからない。
収録されているのは4月16日に行われた東京厚生年金会館の公演。
クリムゾンのキャリアの上では「ヌーヴォメタル」期と称される時期のものだ。
メンバーは「ザ・パワー・トゥ・ビリーヴ」のレコーディングメンバーと同じ4人。
Robert Fripp(ロバート・フィリップ) guitar
Adrian Belew (エイドリアン・ブリュー)guitar, vocals
Pat Mastelotto(パット・マステロット) drum
Trey Gunn(トレイ・ガン) Warr guitar
トレイ・ガンのWarr guitar(多弦ギター)がなかなかのクセモノで、ベースパートを弾いていたかと思うと、フィリップ、ブリューとのトリプルギターみたくなったりする。
4人というミニマムな編成ながら、変幻自在な演奏を展開できるのは、彼がいればこそだろう。
しかし、同年秋に彼は脱退し、トニー・レヴィンが復帰するものの、アルバムも出ず、ツアーもやらず、クリムゾンは長期の休止期間に入ってしまう。
1.Introductory Soundscape1.Introductory Soundscape
2.The Power To Believe I: (A Cappella)
3.Level Five
4.ProzaKc Blues
5.EleKtriK
6.Happy With What You Have To Be Happy With
7.One Time
8.Facts Of Life
9.The Power To Believe II (Power Circle) 10.Dangerous Curves
11.Larks' Tongues In Aspic: Part IV
12.The World's My Oyster Soup Kitchen Floor Wax Museum
CDの収録時間の関係から、セットリストのうち一部の曲、演奏はカットされている。
また、このライヴの模様は「アイズ・ワイド・オープン(Eyes Wide Open)」というタイトルでDVDとして販売されている。何でCDとは全然違うタイトルにするのか、不思議な話である。
CDには収録されなかった「The ConstruKction Of Light」「The Deception Of The Thrush」を含め、全14曲。ロンドン公演を収めた盤との2枚組である。
#この項おわり