北イングランドを拠点にするファンクバンド、ザ・ハギス・ホーンズの、これが5作目のアルバム。
この人たちが出す音の小気味よさは、今さらいうまでもない。
まさにUKファンクの代表格。
アメリカのファンクは、往々にしてすごくパワフルで熱量があって、グイグイと押してくる感じだけど、UKのそれはちょっとクールでおとなしめ。
でもそのぶん、耳に心地よかったりもするのだ。
1999年のデビューだから、もう20年選手。
自分たちのグループとしての活動以外にも、マーク・ロンソン、エイミー・ワインハウス、ジャミロクワイ、ジョン・レジェンドなど、名だたるアーティストのバックをつとめて、名を挙げてきた。
インディペンデントレーベルFirst Word Recordsで5枚のシングルと2枚のアルバムを発表した後、2015年以来、彼らは自身のHaggis Recordsレーベルから作品をリリースしている。
今回のアルバムは制作に2年間を費やしたそうだ。
ゲストヴォーカルにジョン・マッカラムという人を迎えていて、かなり歌を全面に押し出した仕上がり。
とはいえ、基調になっているのは当然、1970年代のUSファンクで、JB'Sやタワー・オブ・パワー、クール&ザ・ギャングあたりへのオマージュ感は満載。
コロナ禍にあって、イギリスでもライブの本格的な再開までは、かなり時間がかかりそうだけれど、粘り強く活動を続けて欲しいものだ。
この記事のタイトル「イギリスのファンク兄弟が帰ってきた!」は、イギリスのメディアの記事にある「The UK's funk brothers are back!」を引用させていただいた。
シンプルだけど、当地のファンのワクワク感が、よく伝わってくる。
- アーティスト:Haggis Horns
- 発売日: 2020/05/22
- メディア: CD
<この項おわり>