おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



エルトン・ジョンが絶賛した新潟出身の日本人アーティスト


名門ケンブリッジ大学で政治学を学び、大学卒業後はアーティストとして本格的に活動開始。

2017年リリースしたミニアルバムが注目を集める。

一方で、アディダス、ヴェルサーチといったブランドのキャンペーンにモデルとして活躍。

 

こう書くと、天はいったいいくつの才能を与えたのだと、ため息をつきたくなるが、これが新潟出身の日本人女性だというのだから、なお驚く。

 

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Rina Sawayama

29歳

1990年、新潟県で生まれ、その後東京に移り、4歳の時に父親の転勤でロンドンに移住。

ロンドンでの生活が水に合い、日本には帰国せず、ずっとロンドンで活動しているそうだ。


彼女のデビューアルバム『SAWAYAMA』が、2020年4月にリリースされた。

EDM、パンク、ロック、オルタナティブ、さまざまな音楽の要素が混交しているが、決して雑多な感じはなく、音は洗練されていて耳馴染みがよく、その歌声には凛とした意志が感じられる。

彼女が影響を受けたというレディー・ガガや宇多田ヒカルに近い部分もあるが、彼女たちほど強いキャラではなく、内省的な印象を受ける。

基本は英語なのだが、中には日本語の歌もあり、それは当然かもしれないが今風のJ-POP的な世界になるのが面白い。

また、東京をテーマした曲が複数あるのも見過ごせない。

「Akasaka Sad」は、異国に暮らす外国人の哀しみとともに、母国の素晴らしさを訴えている。

2020年産のポップミュージックとして完成度が高い上、その作り手が、日本出身でロンドンに暮らす女性だということが、我々にいろんな示唆を与えてくれているように感じるのだ。


そして、このアルバムをなんとエルトン・ジョンが絶賛している。

下記の記事によれば、アップル・ミュージックで配信中のラジオ番組にRinaを招待し、エルトンはこうベタ褒めしたそうだ。

「やぁ、リナ! 話ができて光栄だよ。君は僕にとって、今のところ今年のアルバム・オブ・ザ・イヤーだからね。これは僕の今年一番のお気に入りのアルバムだ」

 

このレジェンドからのエールは、Rinaがいっそう飛躍する大きな契機になるだろう。

 

SAWAYAMA

SAWAYAMA

  • アーティスト:RINA SAWAYAMA
  • 発売日: 2020/04/24
  • メディア: CD



<この項おわり>