ムーン・デイ / ビンカー・ゴールディング
UKフリー・ジャズ界のベテランと吹き込んだ即興作品
ザラ・マクファーレン作品やビンカー&モーゼスでの活動で注目を集めてきた、サックス奏者のビンカー・ゴールディング。
次世代UKジャズのキーパソンと目される彼は、2019年に初のリーダーアルバム『Abstractions Of Reality Past And Incredible Feathers』をリリース。
そこでは少しスピリチュアル風味のあるコンテンポラリーな作品を提示したわけだが、本作はうってかわって、強烈なフリー、有無を言わせぬ即興。
ジョン・エドワーズ、スティーブ・ノーブルというUKフリーのベテランとのトリオ編成で、非常に密度の濃い演奏を聴かせている。
高い沸点で吹きまくる時間もあれば、ほとんど無音のような瞑想的な時間も。
それに呼応するリズム隊の二人の演奏も非常にスリリングで、特にジョン・エドワーズのピチカートには息を呑む。
決して聞きやすい作品ではないが、イマドキのフリーを堪能したい方はぜひ。
Binker Golding - Tenor & soprano saxophones
John Edwards - Double Bass
Steve Noble - Drums
<了>
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