ロング・ゴーン / ジョシュア・レッドマン、ブラッド・メルドー、クリスチャン・マクブライド、ブライアン・ブレイド
現代ジャズを牽引する辣腕4人による傑作
この顔ぶれだから凄くないわけがないと分かってはいるが、やはり期待以上に凄い。
そもそも彼等は1990年代に活躍した伝説のカルテットで、ジョシュア・レッドマンにとって、初めてバンド・リーダーを務めたのがこのカルテットだった。
当時、圧倒的な評価と人気を誇ったが、カルテットとしての活動期間はわずか1年半ほど。
メンバーそれぞれが超売れっ子で、あちこちから引っ張りだこだったので、この顔ぶれを維持することは困難だったのだ。
ところが2020年、約26年ぶりにオリジナル・メンバーが再び集結し『RoundAgain』をリリース、多くのジャズファンが狂喜乱舞した。
それから約2年と短めのインターバルで届けられたのが本作だ。
2020年の前作は、ジョシュア・レッドマンが3曲、ブラッド・メルドーが2曲、クリスチャン・マクブライドとブライアン・ブレイドがそれぞれ1曲ずつ提供していたが、本作はジョシュア・レッドマンの手によるオリジナル6曲を収録している。
演奏は円熟の境地だが、ベテランゆえの枯れた味わいなどは微塵もなく、フレーズのすべてが鮮烈で機知に富む。
互いの技量を知り尽くしたかのような、緩急豊かなインタープレイも見事のひとこと。
現代最高峰のジャズがここにある。
1 Long Gone
2 Disco Ears
3 Statuesque
4 Kite Song
5 Ship to Shore
6 Rejoice
Joshua Redman (tenor saxophone,soprano saxophone)
Brad Mehldau (piano)
Christian McBride (bass)
Brian Blade (drums)
<了>
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