ブリング・バックス / アルファ・ミスト
ジャズピアニストであり同時にヒップホップのMCでもあるという異能のミュージシャン、アルファ・ミスト。
近年、活況を呈しているロンドンのジャズシーンの立役者の一人である。
これまでのアルバムは、自身のレーベル「Sekito」から発表してきたが、本作はソロモン・バークらの作品を送り出してきた「ANTI-」レーベルからのリリースだ。
トランペット、サックス、バスクラリネット、チェロ、ストリングスなど、多くの楽器が絡まり、ヴォーカルやラップも加わる。
曲ごとに表情は変わるが、これらの楽器を包み込むかのような、アルファ・ミストのフェンダー・ローズの音は、通底している。
決して派手ではなく、むしろ控えめだが、ヒップホップのトラック・メイキングに似た心地よい空気感は絶妙。
録音、ミックスも素晴らしく、音の粒立ちが素晴らしい。
イマドキのロンドンのジャズを聞きたいと言われたら、これを差し出せばいい、そんな作品だ。
Alfa Mist – electric piano, synth
Kaya Thomas-Dyke - Bass (1-7), Vocals (2)
Jamie Leeming - Guitar (1-7, 9)
Junior Alli Balogun - Percussion (1-6)
Jamie Houghton - Drums (1-4, 6,7)
Johnny Woodham - Trumpet/Flugel (1,3-7)
Sam Rapley - Sax/Bass Clarinet (1,4-7)
Peggy Nolan- Cello (2,5,6,8)
Richard Spaven - Drums (9)
Rocco Palladino - Drums (9)
1.Teki
2.People (feat. Kaya Thomas-Dyke)
3.Mind The Gap (feat. Lex Amor)
4.Run Outs
5.Last Card (Bumper Cars)
6.Coasting
7.Attune
8.Once A Year
9.Organic Rust
<了>
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