No Name Horsesは、ピアニストの小曽根真を中心に2004年に結成。
15年以上のキャリアを誇る総勢15名のビッグ・バンドである。
それも並のビッグバンドではない、メンバーはいずれも自身のバンドでリーダーを務めるクラスの腕利きばかり。
トランペットにエリック・ミヤシロ、岡崎好朗。
トロンボーンに中川英二郎。
アルトに近藤和彦などなど、個別のライヴに足を運びたくなる面々が、15人揃っているのだ。
多忙な面々だからして、活動は不定期ではあるものの、これまでに6枚のアルバムをリリース。
そして今回、ベスト・アルバム『THE BEST』がリリースされた。
これまで発表した中から厳選した曲に加え、「ラ・フィエスタ」(チック・コリア)、「ノリーンズ・ノクターン」(オスカー・ピーターソン)、「ザ・パズル」(小曽根真)を追加レコーディング収録。
2枚組全編、聞き所だらけ。
「俺が俺が」になりそうな気配も微かにするが、そこはベテランぞろいなので、アンサンブルの緩急は見事。
ジャズが基本にあるが、選曲やアレンジはジャンルレスで、彩り鮮やかだ。
私はビッグバンドの一番の魅力は、多幸感にあると思っている。
つまり幸せな気分にアゲてくれる音楽。
このアルバムがまさにそれ、である。
※この動画はメンバーのメッセージ集
小曽根真(p, Fender Rhodes)
No Name Horses:
エリック・ミヤシロ、木幡光邦、奥村晶、岡崎好朗(tp)
中川英二郎、半田信英(tb) 山城純子(btb)
近藤和彦、池田篤(as) 三木俊雄、岡崎正典(ts) 岩持芳宏(bs)
中村健吾(b) 高橋信之介(ds)
<CD1>
1. ザ・パズル / The Puzzle (Makoto Ozone) ※新録音
2. イントゥ・ザ・スカイ / Into The Sky (Eijiro Nakagawa)
3. タイム・スレッド / Time Thread (Makoto Ozone)
4. ミヤビ / Miyabi (Yoshiro Okazaki)
5. スリー・ウィッシズ / Three Wishes (Makoto Ozone)
6. カーネイ / Carney (Rick Henderson, arr. Makoto Ozone)
7. ノリーンズ・ノクターン / Noreen’s Nocturne (Oscar Peterson, arr. Makoto Ozone) ※新録音
8. ノー・シエスタ / No Siesta (Makoto Ozone)
<CD2>
1. トイル&モイル / Toil & Moil (Makoto Ozone)
2. オーケー、ジャスト・ワン・ラスト・チャンス! / OK, Just One Last Chance! (Makoto Ozone)
3. ATFT (Atsushi Ikeda)
4. アイ・トライ・トゥ・イマジン / I Try To Imagine (Makoto Ozone)
5. ミッドナイト・コール / Midnight Call (Toshio Miki)
6. ラ・ベルダ・コン・ロス・カバジョス / La Verdad Con Los Caballos (Eric Miyashiro)
7. キャロッツ・オア・ブレッド? / Carrots Or Bread? (Makoto Ozone)
8. ラ・フィエスタ / La Fiesta (Chick Corea, arr. Makoto Ozone) ※新録音
<了>
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