おとのほそみち

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山下達郎サンデーソングブック2022年9月4日 「納涼夫婦放談Part.2(ゲスト:竹内まりや)」

番組中の曲の解説部分を要約して記しています。 ネットに音源があるものは張っていますが、オンエアされたものとはヴァージョン等が異なる場合があります。

1. SEPTEMBER / 竹内まりや '79
2. 幸せの探し方 / 竹内まりや "クワイエット・ライフ 30周年記念盤" 8月31日発売
3. 硝子の少年 (DEMO VOCAL) / 山下達郎 "オーパス ボーナス・ディスク" '12
4. MAJIでKOIする5秒前 / 竹内まりや "ターンテーブル" '80('79)
5. ある日渚に / 加山雄三 '67
6. さよなら夏の日 / 山下達郎 '91


達:というわけで番組の方は、先週に引き続きまして、おなじみこの方ゲストです。
ま:こんにちは。竹内まりやです。
達:納涼夫婦放談、9月に引っかかるのは最近多い。
9月に入りましたら、もう定番でございます。
だいたい頭と終わりがですね、納涼は本当に決まっています。
ま:この曲は必ずかかる。
達:もうすぐ30周年ですから、いいんです。全部30周年で勘弁してもらおうと。
9月に入りましたので、竹内ま「September」たくさん頂いております。
今日は、とにかくハガキが多すぎて(笑)
ま:ありがたいですね。
達:選曲は竹内まりやが全面的にやっております。
こんなに楽だったのかと思うぐらい。
ま:実は、「September」時代のRCAのディレクターの宮田さんが急逝されまして、7月に。
私は彼と一緒に、5枚ですかね。3年間の所属で5枚一緒に彼と制作してきたんですけど。
特にこの「September」は「See you In September」って曲ありましたよね?ハプニングスの。
彼がそこからイメージして、こういう歌をまりやに歌ってほしいからっていう、そのテーマを引っさげて林さんに頼んだ曲だったんです。
だから宮田さんへの追悼の意を込めて、今回は「September」かけて欲しいなと思います。
達:山ほどリクエスト・カードを頂いております。毎年おなじみ「September」
SEPTEMBER / 竹内まりや 

 


幸せの探し方 / 竹内まりや


達:ちょうど折よくですね、映画の主題歌にこの「幸せの探し方」が。
ま:10月14日公開になります。
「c」というタイトルの映画なんですけども。
長崎俊一さんという「8月のクリスマス」とか「西の魔女が死んだ」の監督さん
長崎さんの監督で、若手の俳優さん高杉真宙さんと関水渚さんの主演で、ちょっと若い恋人が家族とのつながりも含めた、ほっこりするハートウォーミングなねラブストーリーに仕上がってて。
この曲をこの主題歌に使っていただけて本当に光栄だなと思っております。
この「幸せの探し方」のフランス語の部分はシュガー・ベイブのベーシストだった寺尾次郎さんに書いていただいたんですけど。
歌謡指導指導もしていただいたんですよ。
覚えてます?
達:覚えてますよ、よく。
ま:彼がフランス語に堪能だったっていうの、すごい後々知ったんで。
達:全然知らなかった。
ま:知らなかったんだよね、シュガーベイブ時代はね。

 

ま:先週おかけしたkinki kidsの25周年の「Amaging Love」と「Midnight Rain」が割と好評だったんで。
じゃ、せっかくならば、その25年前のデビュー曲も、おかけしようかなぁと思いまして。
山下達郎バージョンの「硝子の少年」を今日はちょっとかけてほしいなと思って。
達:ちょうど10年前にベストアルバムで「OPUS」を出した時の初回ボーナスディスクに入ったんですね。
ま:じゃ、初回盤でしか聴けないんだ。
ぜひラジオで、おかけしましょう。
硝子の少年 (DEMO VOCAL) / 山下達郎

達:思い出した。
これ1999年に「オン・ザ・ストリート・コーナー3」を出したときに、インストアライブやたんですよ。その時にカラオケでこれ、やったんですよ。その時の仮歌。
そのときにカラオケ借りてきて、その時に仮歌で入れたやつなんだこれ。確か。
ま:それを「OPUS」の初回盤に入れたと。
これ久しぶりに、編曲を聴いてたけど、達郎がストリングスも書いてんだよね。
達:そうです。これが、ストリングス・アレンジとしては一番最後
ま:自分で書いた最後だって言ってたから。
達:これは、もう完全に一人きりで作った。
佐橋のギター入ってるけど、全部一人で打ち込みでやった。
ま:でも、声が若いね!
達:まだ40代ですからね
ま:いや~でも新鮮です。

 


ま:「MAJIでKOIする5秒前」は広末涼子さんのデビュー曲で、高校の制服を着てたまごっちを持ってスタジオに来ていたんです。
それが今、40歳で三児の母というのが信じられない。
MAJIでKOIする5秒前 / 竹内まりや 


達:次は竹内まりやのリクエストであります加山雄三さん。
ライブ活動を引退されるというインフォメーション
9月9日にライブをなさるそうです。
各メディアでご承知のことと思いますけれども。
それで竹内ま、加山雄三さんのリクエストです。
ま:そうなんです。
私ぜひこの曲をかけたいなと思って。
加山さんはたくさん名曲があるんですけど、特に私が好きなこの曲は1968年の「リオの若大将」の主題歌になった曲で。
子供心にこの曲最初に聞いた時に、この入りの半音からのこのメロディ。
達:メジャーセブンコードですね。
ま:メジャーセブンコードの響きが、なんてすてきなんだろうと思って。
そのメジャーセブンを始めて日本の曲で意識した1曲だったんですね。
今年の春、桑田さん夫妻と一緒に加山さんの85歳のお誕生日、私たちお祝いした時に、
加山さんに、「なぜこの曲だけ岩谷時子さんの詩ではなく加山さんご自身が書かれたんですか」
ってことを質問したら、リオデジャネイロでロケやってた時かなんかに、この曲のことは決まったんだけど岩谷さんの作詞が間に合わないから自分で書いててくれって言われて。
達:あのころ、ファックスも何もないもん。
ま:詩もまた素晴らしいんですよ。
だからもう詩も曲もメロディも彼の歌唱もセリフも編曲もまた素晴らしいと思いまして。
達:森岡賢一郎さん。
ま:特に私のお気に入りの曲なんで。
加山さん、これからもレコーディングは続けられるって事なので、がんばっていただきたいなという期待も込めて加山さんのこの曲をお届けしたいと思います。
ある日渚に / 加山雄三 



達:というわけで納涼夫婦放談の最期はもう定番で、これでございます。「さよなら夏の日」
ちょっと一足が遅いような気もしますが。
ま:9月になるのは遅いかな。
達:そうですね。
この続きは、年末の年末の「年忘れ夫婦放談」を楽しみに。
というわけで「さよなら夏の日」
さよなら夏の日 / 山下達郎

<了>