ウォーターシップ・ダウン / クリント・ヒューストン
ジョン・アバークロンビーのギターに注目
1970年代から80年代にかけて、ウディ・ショウ、スタン・ゲッツ、ジョン・スコフィールドらと数多くの共演を重ねてきたベーシストのクリント・ヒューストン(1946年生まれ)。
リーダー作品は2枚だけあって、
ファーストが1978年にリリースされた、この『Watership Down』だ。
注目したいのは、ギターのジョン・アバークロンビーで、リリース当時も彼を目当てに購入したジャズファンが多かったと伝え聞いたことがある。
70年代ジャズの一つのトレンドであったジャズ・ロック的なサウンドで、クリント・ヒューストンとアル・フォスターのリズム隊は強力で、よくうねる。
その上を、ジョン・アバークロンビーが、ぐいぐい弾きまくるという格好だ。
ジョン・アバークロンビーといえば、いうまでもなくECM作品が有名。
ここでのジョンは、トーンコントロールはECM作品に近いところもあるが、フレーズは別人のようで、バップなどを実に気持ちよさそうに弾いている。
あまり知られていないアルバムだが、70年代ジャズの隠れた名盤といってもいいのではないか。
何度かCD化されたが、現在はやや入手困難。
Spotifyにもない。
You Tubeにフルアルバム状態での音源があったので、いちおう張っておく。
なお、クリント・ヒューストンは1980年代半ば以降はほとんど活動していなかったようで、2000年に他界している。
Clint Huston / bass
John Abercrombie / guitar
Joanne Brackeen / piano
Onaje Allan Gumbs / piano,mini-moog
Al Foster / drums
1. Lifetrip
2. Watership Down
3. Escape Velocity
4. Sparrow
5. Aftermoon Moods
6. Con Alma
<了>
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