パリ・セッションズ / ティアニー・サットン
ティアニーの歌に寄り添い引き立てるセルジュ・メルローのギターが良い
2013年、グラミー賞にノミネートされた『After Blue』でのジョニ・ミッチェルへのオマージュが広く称賛された、ジャズ・シンガーのティアニー・サットン。
その『After Blue』に続いてリリースされたのが、パリで録音された本作。
サットンのリーダーアルバムとしては、11枚目になる。
スタンダード曲とフランスのギタリスト、セルジュ・メルローによる3つのオリジナル曲からなり、バックはギターとベースだけなので、歌の微妙な表情が、なおのこと際立つ。
彼女は、ことさら甘くうっとりさせるような歌い方はしない。
歌の本質を探るかのように、丁寧にしっかりと言葉を紡いでいく。
一方でメルロー作の "Ilm"、"Asm"、"Izzat" には歌詞はなく、実に清廉なスキャットを聴かせる。
メルローのギターは全編でティアニーの歌に寄り添い支えているが、特にこの3曲での掛け合いは素晴らしい。
ジャズギターファンにも聞いてもらいたい一枚だ。
Tierney Sutton: vocals
Serge Merlaud: acoustic guitar, electric guitar
Kevin Axt: acoustic bass guitar.
1.You Must Believe In Spring
2.llm
3.Don’t Go To Strangers
4.Beija-Flor
5.You’re Nearer
6.Estate
7.All Too Soon
8.Asma
9.Body And Soul
10.Izzat
11.Don’t Worry ‘Bout Me
12.Answer Me, My Love
<了>
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