おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



山下達郎サンデーソングブック2023年11月5日『リクエスト特集』

番組中の曲解説の主要な部分を書き記しています。ネットに音源がある楽曲にはリンクを張っていますが、オンエアされた音源とはヴァージョンが異なる場合が多々あります。

 

1. 世界の果てまで / 山下達郎 '95
2. YOU GOT IT / ROY ORBISON '89
3. SWEET LOVER MAN / POINTER SISTERS '81
4. TURNED AWAY / CHUCKII BOOKER '89
5. DINING ALONE / CARLA BLEY  '77
6. OUR LIPS ARE SEALED / THE GO-GO'S '81
7. LET ME DREAM / GEORGIA GIBBS  '66
8. ずっと一緒さ / 山下達郎 '08


気の早いみなさん。
まだ冬の気配が近づいてくる前なのに、「世界の果てまで」たくさん、たくさんいただきました。
95年のシングル「世界の果てまで」
世界の果てまで / 山下達郎

 

ロイ・オービソン、1989年のベスト10ヒットで本格復活作「YOU GOT IT」。
あまりかけたことがない。
YOU GOT IT / ROY ORBISON

 

ポインター・シスターズは4人組で始めたが、途中で3人組になり、あわやと思ったがリチャード・ペリーの手腕で復活した。珍しいパターン。
1981年のアルバム『BLACK & WHITE』はゴールド・レコードを獲得。
その1曲目でジェリー・ラゴヴォイの曲「SWEET LOVER MAN」。
SWEET LOVER MAN / POINTER SISTERS


珍しいところで、チャッキー・ブッカー。
1989年、全米ソウル・チャートNO.1の大ヒット・ナンバー「TURNED AWAY」。
L.A.出身でバリー・ホワイトに見出された人。アトランティックからのデビュー。
TURNED AWAY / CHUCKII BOOKER


カーラ・ブレイが亡くなりました。
ピアニストで作曲家ですが、いわゆるアヴァンギャルドな、かなりのアプローチの人ですけれども。
大変日本でもファンが多い人ですが。
そうしたらリスナーからお便りをいただきました。
『先日ネットでカーラ・ブレイの訃報を目にして思い出したのですが、かなり前に読んだ村上ポンタさんの自伝にカーラ・ブレイの「Dinner Music」というアルバムで、スティーヴ・ガッドに成り代わって叩いたと書かれていました。
これはカーラのバッグにスタッフのメンバーをひっさげたアルバムで、ガッドの名前がしっかりとクレジットされているのに実際叩いているのはポンタさんだというのです。
学生の頃から聴いている好きなアルバムだったので、かなり驚きました。真相はどうなんでしょうか。
達郎さんは演奏を聴いてポンタさんだと思われますか。達郎さんの番組にカーラ・ブレイはあまりそぐわないかもしれませんが、長年の疑問が氷解するかもと思ってハガキを書きました。
リクエストはこのアルバムから珍しくカーラが歌ってる「Dining Alone」をお願いします』
「Dinner Music」は77年のアルバムですが、私も聞いて、で、ポンタさんのその話も聞いたことありますが、はっきり言って、わかりません。
アメリカの場合はユニオンがうるさいですからね。
何と言いましょうか、影武者とかそういうのはありますけれど、記録には残らないのが多いです。
それから、その当時アナログレコーディングなので、音色がエンジニアの力量にはものすごく左右された。
だから同じドラマーでも、エンジニアによって全く違うドラマーに聞こえることもあります。
だからハットの癖とか、そういうのが、割り切れない、判別できない世界もあります。
で、私、これ聴いてきましたけども、はっきり言って、わかりません(笑)
で、エリック・ゲイル入ってますけど、ある瞬間ではエリックが松木恒秀さんに聞こえたりすることもありますので。
それで、やっぱり力量が近い人ですと、そういうことになります。
ですので私の所見から言えば「分からない」と。
でもポンタさんが、そんなに大ぼらを吹くことはないので、ある程度事実だろうと、いうような予測をしますが。
でも向こうの契約的な問題とかユニオンの問題、ユニオンは凄いうるさいので、そういうことを明らかにできないという背景があります。
珍しくカーラ・ブレイが歌を歌ってるんですが、これがいいんですよね。
1977年のアルバム「Dinner Music」から「Dining Alone」
確かにサビからAメロに戻るところ。一瞬、ロールのセンスとか、ポンタさんと言えないこともない(笑)謎です。
DINING ALONE / CARLA BLEY 


L.A.の4人組のガールズ・バンド、ゴーゴーズ。ベリンダ・カーライルがいた。
1981年のファースト・ヒット、全米20位の「OUR LIPS ARE SEALED」。
アルバム「BEAUTY AND THE BEAT」は全米1位のプラチナディスク。
OUR LIPS ARE SEALED / THE GO-GO'S 


渋いリクエスト。
ジョージア・ギブスは戦前から活動して、いわゆるジャズ・ヴォーカルの範疇に入る。
こういうタイプのシンガーはラスベガスとかでキャリアを重ねた人なので、アルバムは出し続けている。
その中に拾い物があって、1966年のアルバム『CALL ME』にテディ・ランダッツォが3曲書いている。
その中から「LET ME DREAM」。
LET ME DREAM / GEORGIA GIBBS 


リスナーから『主人がこの11月7日会社を定年します。1982年、同期で入社した主人と私。あれから41年。これからも心身ともに元気で歩んでいきます。「ずっと一緒さ」お願いします。』という趣旨のリクエスト。
お仕事お疲れ様でした。引き続きいつまでもお元気で。
ずっと一緒さ / 山下達郎