おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也



山下達郎サンデーソングブック2023年4月30日『リクエスト特集』

番組中の曲の解説部分を要約して記しています(青字部分は書き起こし)。貼り付けている音源は、オンエアされたヴァージョンとは違うことが多々あります。

 

1. SPARKLE / 山下達郎 "フォー・ユー" '82 
2. LET HER DANCE / THE BOBBY FULLER FOUR '65
3. LET SOMEBODY LOVE YOU / KENI BURKE '81
4. (LAST NIGHT) I DIDN'T GET TO SLEEP AT ALL / THE FIFTH DIMENSION '69
5. OUT OF THE BLUE / THE BAND "THE LAST WALTZ" '76
6. AIN'T NO NEED OF CRYING / THE RANCE ALLEN GROUP '75
7. MERRY-GO-ROUND / PERFECT TOUCH '80
8. MUSIC BOOK / 山下達郎 "フォー・ユー" '82 


先週、先々週、「変わった声のシンガー」なんていうのをやっておりまして。
そうした、まとまったプログラムをやりますと頂いたリクエスト・カードがどんどん積み重なってきましてですね。
そっちのほうも山のようになってきておりまして。
ここのところ5月の前半はレコディングでございますので、そういうときは皆様のリクエスト、カードそれからお便りが助けになります。
山のようなリクエストから、本当に少しずつですが。
でもそうしたの中からですね、すごくしつこくいただいてる方も、たくさんいらっしゃいますので。
そうした「しつこ」な方のやつを、お待たせしましたという感じでお応えしつつ(笑)。
本日はリクエスト特集でお届けしたいと思います。

RCA/AIR時代のカタログがいよいよ今週の5月3日水曜日から毎月第1水曜日にリリースされます。
5ヶ月続きます。
その第一弾「FOR YOU」いよいよ今週5月3日に発売されます。
41年の年月を経てアナログ再発でございます。
2002年に限定でボックスで出して以来、よもやアナログと、それからカセットが、この21世紀の4半世紀過ぎたところでリイシューされるとは、夢にも思っておりませんでした。
皆様のご愛顧の賜物と厚く厚く御礼を申し上げつつ、取り敢えず今週水曜日「FOR YOU」アナログそしてカセットのリイシューでございます。
「SPARKE」!
SPARKLE / 山下達郎

 

 

まずは珍しいところでボビー・フラー・フォー。テキサス出身の4人組。
ボビー・フラー、ギタリストでボーカリストでありますが、若くして謎の死を遂げたという。
いわゆるテックス・メックスという範疇に入る明るいサウンドでございます。
1965年のシングル「Let Her Dance」、変拍子の不思議な曲でありますが。
LET HER DANCE / THE BOBBY FULLER FOUR


リクエストいただきましたのはケニー・バーク。
シカゴのファミリー・グループ、ファイヴ・ステアステップスの一番下の弟、この人が独立しまして。
ベーシストだったんですけども大変優秀なベーシストで、スタジオミュージシャンとしても活躍しましたが。
この人がソロアルバムを出しました。
1981年のケニー・バークのアルバム『You’re The Best』
よぉく聞いたんです、このアルバム。
ここからのシングルカット、81年、全米ソウルチャート66位。「Let Somebody Love You」
ドラムがレオン・チャンクラー。
普段はわりとレイド・バックしたタイプなんですけど非常にタイトですね。
ベストのコンビネーションがそうさせるんだと思いますが、素晴らしいトラックです。
ストリングスとブラスがギル・アスキーなので。シカゴの人脈でございますね。
LET SOMEBODY LOVE YOU / KENI BURKE


ザ・フィフス・ディメンションの1972年のベスト10ヒット。トニー・マコーレーの有名な作品。
ザ・ハル・ブレイン!ブラシとスネアの素晴らしいこと。
ボーンズ・ハウのエンジニアリングが素晴らしい。
もともとカーベンターズに提供する予定が、歌詞がドラッグを彷彿させるとのクレームがあって、トニー・マコーレーが気を悪くしてフィフス・ディメンションに振ったという逸話があると記憶している。
(LAST NIGHT) I DIDN'T GET TO SLEEP AT ALL / THE FIFTH DIMENSION 


ザ・バンドの1976年のラスト・コンサートを収録したアルバム『THE LAST WALTZ』のスタジオ・レコーディング部分 [The Last Waltz Suite] と題されるところで途中で出てくるオリジナルソング。
OUT OF THE BLUE / THE BAND 


ザ・ランス・アレン・グループはデトロイト出身のゴスペル・グループ。
ポップチャートでも人気があって、スタックスレーベルからたくさん名作を出している。
1975年、全米ソウル・チャート61位の素晴らしい作品「AIN'T NO NEED OF CRYING」。
AIN'T NO NEED OF CRYING / THE RANCE ALLEN GROUP 


パーフェクト・タッチはデトロイトのたぶんヴォーカル・グループだと思われる。
1980年の作品でいわゆるスイート・ソウルの範疇に入る。
あまり詳しいことはわからない。
ソングライターのHarry Bowensは、Was (Not Was) のメンバーだった人なので、そんな時代の音がする。
MERRY-GO-ROUND / PERFECT TOUCH


てなわけで、今日はこの辺で。
5月3日水曜日RCA/AIR YEARSバイナル・コレクション・カタログ第1弾「FOR YOU」
41年ぶりのアナログLP、カセットの単独発売でございます。
すごい世の中になりました。うれしいことです。
この中から今日は「SPARKLE」に続くA面2曲目。
MUSIC BOOK / 山下達郎