マライア・キャリーがキャリア30周年を記念するアルバム『レアリティーズ』を10月2日にリリースした。
19曲の全米No.1ヒットをはじめ、彼女の業績を上げればきりがないが、何よりもすごいのは、キャリア30年を数えるいまも第一線で輝き続けていることだ。
『レアリティーズ』は“裏ベスト”的な性格のアルバムで、自身初の貴重なデモテープ音源「Here We Go Around Again 」（1990）や、ジャーメイン・デュプリとの「One Night 」 (1995)、YELLOW MAGIC ORCHESTRAの「Firecracker」をサンプリングした「Loverboy (Firecracker Original Version)」（2001）など過去の音源を含め、バリエーション豊か。
ローリン・ヒルとのコラボレーションの新曲「Save The Day」も収められている。
以上がDisk1で全15曲収録。
そして、なんとなんと、Disk2には、1996年3月に東京ドームにて開催された自身初の来日公演のうち、3月7日のライヴ音源が収録されているのだ。
このジャパンツアーは3日間の全公演チケットが発売と同時に即完売、延べ15万人を動員した伝説のツアー。
1990年代前半のマライアは、シングルの全米1位を連発しており、「Fantasy」 (1995) は8週連続1位、「One Sweet Day」 (1995) はなんと16週連続1位を記録。
これは2019年にリル・ナズ・X「Old Town Road」が17週連続を記録するまで破られることはなかった。
そんな乗りに乗った時期での来日。
そのパフォーマンスは、ただただ圧巻だ。
数々のヒット曲を惜しげもなく投下し、“７オクターブ”の音域を駆使しつつ、巧みな緩急で観客を熱狂させる。
このとき、彼女はまだ26歳。
はちきれんばかりの勢いを感じさせつつ、バラードでは円熟味さえ漂わせるのだから、見事というほかない。
特にラスト前「Anytime You Need a Friend」後半での歌いっぷりは、何度聞いても震える。
聞く人を励まし、勇気づけ、前を向かせるその肯定感がこそが、大衆音楽にとって最も大事だと改めて気付かされる、そんなステージだ。
ぜひ多くの人に聞いてもらいたい。
Mariah Carey - Anytime You Need a Friend (Live at the Tokyo Dome - Official Audio)
こちらはアンコールの「All I Want for Christmas Is You」キュートですねえ
Mariah Carey - All I Want for Christmas Is You (Live at The Tokyo Dome)
日本盤のみのスペシャル・ボーナス・ディスクとして、同公演のフル・ライヴ映像が高画質化されBlu-rayにて追加収録！ホントお宝ですよ、これ。
Disk1
01． Here We Go Around Again (1990)
02． Can You Hear Me (1991)
03． Do You Think of Me (1993)
04． Everything Fades Away (1993)
05． All I Live For (1993)
06． One Night (1995)
07． Slipping Away (1996)
08． Out Here On My Own (2000)
09． Loverboy (Firecracker - Original Version, 2001)
10． I Pray (2005)
11． Cool On You (2007)
12． Mesmerized (2012)
Disk2 (Live at the Tokyo Dome)
01． Daydream Interlude (Fantasy Sweet Dub Mix); Opening - Daydream Interlude\ Fantasy Sweet Dub Mix
02． Emotions
03． Open Arms
04． Forever
05． I Don't Wanna Cry
06． Fantasy
07． Always Be My Baby
08． One Sweet Day
09． Underneath the Stars
10． Without You
11． Make It Happen
12． Just Be Good To Me
13． Dreamlover
14． Vision of Love
15． Hero
16． Anytime You Need a Friend
17． All I Want for Christmas Is You
＜了＞
