アイルランド出身の伝説的なブルース・ロック・ギタリスト、ロリー・ギャラガー(Rory Gallagher)。
彼の1977年のツアーの未発表ライヴ音源20曲を収めたライヴアルバム『Check Shirt Wizard - Live In '77』がたいへんよい。(2020年3月リリース)
彼のライヴは良いに決まってるのだが、予想を裏切らず良い。
ロリー・ギャラガーが惜しくも他界したのは1995年。47歳という若さだった。
それから25年以上を経て、こうした音源が正式にリリースされるということは、彼の評価、影響力がいまなお大きいことの現れだろう。
大ヒット曲があるわけではないし、ルックスもごく普通のお兄ちゃんなので、日本での女子人気は高くなかったが、ロックギター少年たちのなかには、聞いてる奴らがけっこういた。
ちょっと通ぶれる感じもあったからだろうけど。
ロリー・ギャラガーのライブ盤といえば、1972年リリースの初のライブ盤である『ライヴ・イン・ヨーロッパ』の評価が高い。
そのあと74年に『ライヴ・イン・アイルランド』、80年に『ステージ・ストラック』をリリースするが、今回の作品は、この2作のあいだの時期ということになる。
1976年スタジオアルバム『Calling Card』のリリース後に行われたイギリスツアーからロンドン、ブライトン、シェフィールド、ニューカッスルの4公演の音源を厳選したそうだ。
喜ばしいことにたいへん音が良い。
今回のリリースのために新たにミキシングして、アビーロードスタジオでマスタリングしたそうだ。
そこまでしてもしなくても、セールスはそんなに変わらないだろうと思う。
制作スタッフの中に、ロリー・ギャラガーへの大きなリスペクトがあればこそ、の丁寧な仕事ぶりは、いちファンとしてとても嬉しい。
残念ながら日本盤は出ないようだけれど、CD2枚組の輸入盤がAmazonで1654円というリーズナブルな価格だ。(2020年7月12日現在)
アナログ盤もあって、ちょっと迷ったが、価格や保管場所を考えて、ここはCDにしておいた。
少し枯れた音で泣きまくるギターは、やはりロリー・ギャラガーならでは。
1970年代のブルースロック好きの人にはぜひ、とおすすめしておきたい。
Check Shirt Wizard - Live In '77 (2CD)
- アーティスト:Rory Gallagher
- 発売日: 2020/03/06
- メディア: CD
Do You Read Me (Live From The Brighton Dome, 21st January 1977)
<この項おわり>