おとのほそみち

行きかふ歌も又旅人也

山下達郎サンデーソングブック 3月3日「リクエスト特集」

 

達郎氏による曲の解説部分を書き起こしています。インフォメーションやリスナーからのメッセージは割愛しています。

ネットに音源があるものは張り付けていますが、オンエアされた音源とは異なる場合が多々あります。

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先週、日本アカデミー賞が開かれまして、細田守監督の「未来のミライ」が、最優秀アニメーション作品賞に選ばれました。

カンヌから始まって、ゴールデングローブ、アカデミーにノミネート。アニー賞受賞。そして今回の日本アカデミーのアニメ賞、おめでとうございます。次回作への意欲もまた倍増するんじゃないかと思います。心よりお祝いを申し上げます。

今日は、それのお祝いを兼ねまして「未来のミライ」主題歌かけさせて頂きます。


1.ミライのテーマ/山下達郎



2.Suzy Q/Dale Hawkins 1957


まずはデイル・ホーキンス。ルイジアナのロカビリーシンガーです。
今はロックのスタンダードナンバーですけれども、1957年全米21位というスマッシュヒット。
我々はクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルでこの曲「スージー Q」を知りました。
当時はデイル・ホーキンスなんてレコードはおろかラジオでもかかりませんでした。初めて聞いたのはやはりジム・ピューター(のラジオ番組)です。
最初にジャケットを見たときは、デイル・ホーキンスという人がギターを弾いているのかと思っていましたが、なんとジェームス・バートンのギターだったと。
今ではネットにアクセスすればすぐ聞けますけれども、我々の時は聞きたくても聞けなかったので必死で探したものです。

次のトレメローズは、1960年代のイギリスで活躍しました4人組。
たいへん演奏力があり、コーラスも上手い、ボーカルインストゥルメンタルグループです。 「サイレンス・イズ・ゴールデン」のヒットで有名ですが、この曲は1967年の全英4位、全米36位。「EVEN THE BAD TIMES ARE GOOD」、邦題は「福と禍」。

3.Even The Bad Times Are Good/The Tremeloes 1967


作曲はミッチ・マレーとピーター・カレンダー。1960年代イギリスのソングライター・チームです。
ジョージィ・フェイムの「ボニーとクライドのバラード」とか、ペイパー・レイスの「ザ・ナイト・シカゴ・ダイド」とか、 ボー・ドナルドソン&ザ・ヘイウッズの「ビリー・ドント・ビー・ア・ヒーロ」反戦歌ですね、色々とヒット曲がありますが、そんな中の一曲です。

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フォーフレッシュメンの「スプリング・イズ・ヒア」。
元々は1938年のミュージカル「アイ・マリード・エンジェル」(私は天使と結婚した)と言う古いミュージカルの、リチャード・ロジャースとロレンツ・ハートの曲です。
フォーフレッシュメンは1959年のアルバム「ラブ・ロスト」に入れています。
「ラブ・ロスト」 というタイトル通り、この「スプリング・イズ・ヒア」というのは春が来たという歌ですけれども“春が来たというのに私の心は全然踊り出さない”という失恋の歌です。暗い歌ですけれども曲は抜群です。

4.Spring Is Here/The Four Freshmen 1959

 

パターソン・ツインズ。エスタスとレスターの兄弟。双子でしょうね。
マラコ(Malaco)レーベルからたくさん優れた作品を出していますが。全然ヒット曲がない。
これだけうまいのにヒット曲がないという.....ディスコ全盛の時代だったからしょうがないのかもしれませんけれども、そんな中からリクエスト頂きました1976年の「アイ・ニード・ユア・ラヴ」
ミシシッピ出身の黒人のデュオですから、ミシシッピ州ジャクソンのマラコレーベルという。

5.I Need Your Love/Patterson Twins 1976



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 先日亡くなったジェームス・イングラムのリクエストをたくさんいただきますが、一番サンソンらしくひねったやつ。ジンガラ。
ジェームス・イングラムのデビュー前に、ラモント・ドジャー(Lamont Dozier)がプロデュースし、1980年の暮れにリリースされたジンガラというグループのアルバムです。
当時、スタジオのシンガーとして非常に目立っていたジェームス・イングラムが参加して歌ったと。
その頃、私このアルバム買いましたけど、ジェームス・イングラムなんて知りません。後から知ったということです。
1980年の暮れにシングルでリリースされ全米ソウルチャート27位。
聞くとジェームス・イングラムだなと分かる声です。

6.Love's Calling/Zingara 1980



 

ラヴィン・スプーンフルの1965年のデビューアルバム「DO YOU BELIEVE IN MAGIC」に入ってます。ベストアルバムにもなぜか入っていると。ブルースですけれども。

7.Wild About My Lovin'/The Lovin' Spoonful 1965 



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 次はスイートソウルもの。
チョイス・フォーはワシントンD.C.出身の黒人4人組のヴォーカル・グループ。ヴァン・マッコイのプロデュースと作曲とアレンジで、これは3枚目のアルバムに入っている曲です。1975年の作品。
いわゆる裏声を駆使した男性シンガーで、Bobby Hamilton というリードテナーです。
非常に綺麗な声をしていて女性の声と見紛う、というか聞き紛うというか。

8.Angel Don't Fly Away/The Choice Four 1975




キングトーンズの内田正人さんがお亡くなりになりました。いわゆる一般的なメディアの内田さんの紹介というのが腑に落ちないといいましょうか.....

内田さん、そしてキングトーンズという存在はですね、日本の中では、なんて言いましょうか、ちょっと異端といいましょうか、そういうものなので。来週か、再来週にミニ特集みたいな形で追悼をやれればなと思っております。

内田さんの存在というのは、非常に私にとっては大きな方で、私もご縁がありまして、キングトーンズに何曲か提供したことがあります。追悼特集の時に詳しく申し上げますけども、1978年に「リザレクト」というアルバムをキングトーンズが出した時に、私3曲提供を致しました。そのうちの1曲が「Let's Dance Baby」であります。キングトーンズのほうがオリジナルで、それを私がセルフカバーして、今やステージの定番として、もう40年近く、ずーっと演奏し続けてきたということです。不思議なご縁でございます。

今日はそのオリジナルの1978年のキングトーンズの「Let's Dance Baby」をお聴きいただきたいと思います。ご冥福をお祈りしつつ。

9.Let's Dance Baby/The King Tones 1978

#この回おわり