クリスマスアルバムというわけではないのだが、クリスマスシーズンにぴったりの大人のアルバム、JUJUがJAZZを歌う「DELICIOUS」の第3弾がリリースされた。
DELICIOUS~JUJU's JAZZ 3rd Dish~
- アーティスト: JUJU
- 出版社/メーカー: SMAR
- 発売日: 2018/12/05
- メディア: CD
2011年の1枚目、2015年の2枚目、ともに10万枚という日本のジャズ・ボーカル・アルバムとしては異例のヒットを記録。
情感豊かなバラードシンガーとしてヒットを連発している彼女だが、音楽的ルーツはジャズ。
18歳でジャズシンガーを目指して単身渡米し、サラ・ヴォーンらの影響を受けながらスキルを磨いた。
ウェイン・ショーターのアルバム『JUJU』をアーティストネームの由来にしているのは、ファンにはよく知られた話。
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今作のプロデュースは松尾潔さん。オトナのメロウな歌を知り尽くしたこの人の仕切りでJUJUの歌となれば、悪いわけがない。
スタンダードの鉄板中の鉄板『Fly Me To The Moon』『What A Wonderful World』などをJUJU流にアレンジし、華やかでコクのある歌を聞かせているが、ときおりJUJUならではのヤンチャなお姉ちゃん感が垣間見えるのが楽しい。
中でも聞きものは久保田利伸とデュエットした、スティング作の『Englishman In New York』だ。
スティングはポリスの一員として成功を収めたが、ジャズのベースプレイヤーとして音楽活動をスタートした。従って、初期のソロアルバムはジャズ色が濃い。
『Englishman In New York』は2枚目のソロアルバム『...Nothing Like the Sun』に収録されているが、このアルバムの完成度は非常に高く、かのマイルス・デイヴィスも評価しているほど。
元のクオリティが高いだけにカヴァーは容易ではないが、JUJUは男女のデュエットというやや異色な形で、この曲の新たな魅力を引き出している。
キレイな4ビートだが、ときおりからんでくるピアノがちょっとファンキーで粋。ホーンのアレンジもいい。二人のスキャットのハモりがテンションになるとことか、ゾクッとする。
本家のも貼っておこう。ブランフォード・マルサリスのサックスが素晴らしい。
#この項おわり