ザ・シカゴ・エクスペリメント / グレッグ・スピーロ
ジャズ、ヒップホップ、ゴスペル、エレクトロニックミュージックなど、さまざまなジャンルのレコーディングで知られるアメリカのレーベル、Ropeadope Records。
これまで「Philadelphia Experiment」(2001)、「Detroit Experiment」(2003)、「Harlem Experiment(2007)」という、Experimentシリーズをリリースしてきた。
なんと15年を経て、ほとんど忘れていたころに、シリーズの新作「The Chicago Experiment」が届いた。
この作品の中心となったのが、シカゴの辣腕ピアニストであるグレッグ・スピーロ。
実際のところは、彼の作品というより、シカゴのジャズシーンの第一線で活躍する精鋭が集まったユニットと捉えた方がいい。
なかでもキーパースンは、シカゴのというか、現代ジャズの重要人物であるドラマーのマカヤ・マクレイヴンだと思える。
最先端のビートメイクをジャズと融合させるその腕は、当代随一。
そのスリリングで躍動感あふれるリズムの上を、トランペットのマーキス・ヒル、ギターのジェフ・パーカーら、尖ったソリストたちが自由に駆け回る、という印象。
音の分離、粒立ちもよく、ミキシングも冴えている。
次はロスか、ニューオリンズか、今度は15年を置かず届けて欲しい。
Greg Spero (piano)
Makaya McCraven (drums)
Marquis Hill (trumpet)
Joel Ross (vibraphone)
Jeff Parker (guitar)
Darryl Jones (bass)
Irvin Pierce (tenor sax)
<了>
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